- はじめに:なぜ今「GA4 × Shopify」が必須なのか
- Google Analytics 4(GA4)とは?UAとの違いを簡単に整理
- Step1:GA4プロパティを新規作成する
- Step2:ShopifyとGA4を連携する方法を選ぶ
- 方法1:Shopify純正「Google & YouTube 販売チャネル」でGA4を連携する
- 方法2:Google Tag Manager(GTM)経由でGA4を導入する
- 方法3:カスタムピクセルや専用アプリで導入する
- 導入後に必ずやるべき GA4 初期設定
- 動作確認チェックリスト
- よくある質問(FAQ)
- まとめ:GA4 × Shopify連携を「データドリブンEC運営」の起点に
はじめに:なぜ今「GA4 × Shopify」が必須なのか
2023年にユニバーサル アナリティクス(UA)のサポートが終了し、Googleのアクセス解析はGoogle Analytics 4(GA4)へ完全移行しました。
ShopifyでECサイトを運営している事業者にとっても、GA4での計測はもはや「あると便利」ではなく必須インフラになっています。
一方で、
- GA4プロパティの作り方がよく分からない
- Shopifyとの連携方法が複数あって迷う
- とりあえず入れたけれど、正しく計測できているか不安
という声も多いのが現実です。
そこで本記事では、中小企業やD2Cブランドの担当者向けに、
- GA4プロパティの新規作成手順
- Shopifyとの連携方法(ネイティブ連携 / Tag Manager / カスタムピクセル)
- 導入後に必ずやっておきたい初期設定と動作確認
を、できるだけ実務目線で整理して解説します。
Google Analytics 4(GA4)とは?UAとの違いを簡単に整理
イベントベースで「ユーザーの行動」を細かく追える
UAが「セッション(訪問)ベース」での集計が中心だったのに対し、GA4はすべてがイベントで記録されます。
ページ閲覧はもちろん、
- スクロール
- ボタンのクリック
- 動画の再生
- 商品閲覧・カート投入・購入
など、ユーザーの細かな行動をイベントとして蓄積し、ファネルやLTVといった視点で分析しやすくなっているのが特徴です。
ECにとって重要な点:クロスチャネル・クロスデバイス対応
GA4では、
- 広告(Google広告・SNS広告など)
- 自然検索
- メール / LINE
といった様々なチャネルの流入を横断的にトラッキングできます。
さらに、ログインIDなどを活用すればPC → スマホ → タブレットといったデバイスをまたいだ行動も紐付けることが可能です。
Shopify標準の分析機能もかなり優秀ですが、
- 広告別のパフォーマンス比較
- Google広告 / リマーケティング連携
- イベント単位での詳細なカスタムレポート
といった高度な分析をしたい場合は、やはりGA4の導入が前提になります。
Step1:GA4プロパティを新規作成する
1-1. Google アカウントとGoogle Analyticsアカウントを用意
すでにGmailやGoogle広告を利用している場合は、そのアカウントをそのまま使えます。
初めての場合は、以下の流れで進めます。
- Googleアカウントを作成(または既存アカウントでログイン)
- https://analytics.google.com/ にアクセス
- 「測定を開始」→ アカウント名を入力してAnalyticsアカウントを作成
1-2. GA4プロパティを作成
アカウント作成後、次はGA4プロパティの作成です。
- Google Analyticsの管理画面で「管理(歯車アイコン)」をクリック
- 中央の「プロパティ」列で「プロパティを作成」をクリック
- プロパティ名(例:Shopifyストア名)、レポート用タイムゾーン(日本時間)、通貨(日本円)を設定
- ビジネス情報(業種・従業員規模など)は任意で入力 or スキップ
これで、Shopify用のGA4プロパティの土台ができます。
1-3. Webデータストリームの作成と測定IDの取得
次に、実際のサイトからデータを受け取るためのWebデータストリームを作成します。
- 管理画面「データ収集と修正」→「データストリーム」を開く
- 「ストリームを追加」→「Web」を選択
- ShopifyストアのURLとストリーム名(例:本番ストア)を入力して作成
ストリームを作成すると、
- 測定ID(Measurement ID):
G-XXXXXXX形式 - Googleタグ(gtag.js)のスニペット
が表示されます。
この測定ID(G-で始まるID)は、Shopifyと連携するときに必ず使うので、メモしておきましょう。
Step2:ShopifyとGA4を連携する方法を選ぶ
連携方法は大きく3パターン
ShopifyとGA4を連携する方法は、主に次の3パターンがあります。
- Shopify純正「Google & YouTube 販売チャネル」を使う(推奨)
- Google Tag Manager(GTM)経由でGA4タグを配信する
- カスタムピクセルや専用アプリで実装する
おすすめは純正「Google & YouTube チャネル」
2024年以降、ShopifyはGA4向けのネイティブ連携を強化しており、
多くのストアでは「Google & YouTube」販売チャネルを使った連携がもっとも簡単・安定的です。
この方法では、
- ページビュー
- サイト内検索
- 商品閲覧
- カート投入
- チェックアウト開始
- 支払い情報追加
- 購入
など、主要なECイベントが自動でGA4に送信されるようになります。
タグの細かい実装やアップデートもShopify側が面倒を見てくれるため、
まずは純正連携でスタート → 足りない部分だけGTMやカスタムで補うというのが現実的な戦略です。
方法1:Shopify純正「Google & YouTube 販売チャネル」でGA4を連携する
2-1. Google & YouTube 販売チャネルをインストール
Shopify管理画面から、
- 左メニュー「アプリと販売チャネル」→「Shopify アプリストアでアプリを検索」
- 「Google & YouTube」または「Googleチャネル」で検索
- 「アプリを追加」からインストール
インストール後、左メニューの販売チャネルとして「Google & YouTube」が追加されます。
2-2. Googleアカウントを接続する
販売チャネルのセットアップ画面で、
- 「Googleアカウントを接続」をクリック
- GA4を管理しているGoogleアカウントでログイン
- 要求される権限(Analytics・Google広告など)を「許可」
これでShopifyとGoogleアカウントが紐づきます。
2-3. GA4プロパティ・データストリームを紐付け
続いて、どのGA4プロパティにデータを送るかを設定します。
- Google & YouTube チャネルの設定画面で、「アナリティクス」や「Googleタグ」関連のセクションを開く
- 「既存のGA4プロパティを選択」または「測定ID(G-XXXX)」を入力
- 対象のWebデータストリームを選択して保存
これで、Shopify側からGA4に対して自動的にタグが配信されるようになります。
2-4. 自動で計測される主なECイベント
純正連携を有効化すると、Shopify側がGA4推奨のイベント名でデータを送ってくれます。例えば:
page_view:ページ閲覧view_item:商品詳細ページの閲覧view_item_list:商品一覧・コレクションの閲覧search:サイト内検索add_to_cart:カート投入begin_checkout:チェックアウト開始add_payment_info:支払い情報の入力purchase:購入完了
これらが揃えば、GA4の「収益化」「購入」「ファネル探索」などのレポートで、
かなり細かいEC分析ができるようになります。
2-5. 導入後の動作確認(必須)
設定が完了したら、必ず動作確認を行いましょう。
- Shopifyのストアフロントを開き、商品ページ閲覧〜カート投入〜テスト購入まで一通り操作
- GA4管理画面で「レポート」→「リアルタイム」を開く
- 自分のアクセス(地域・ページ)がリアルタイムで表示されているか確認
- 「設定」→「デバッグビュー」でもイベントが順番に流れているか確認
パスワード保護(Coming soon / テストストア)が有効なテーマでは、GAが正しく動かない場合があるため、
公開前に一度パスワード保護を解除してテストするのがおすすめです。
方法2:Google Tag Manager(GTM)経由でGA4を導入する
GTM導入が向いているケース
以下のような要件がある場合は、GTMを併用した実装が向いています。
- GA4以外にも複数のタグ(広告、ヒートマップ、A/Bテストツールなど)を一元管理したい
- フロントのイベント計測を細かくカスタマイズしたい
- 開発チームと分担してタグ運用をしていきたい
3-1. GTMアカウント・コンテナを作成
まずは Google Tag Manager にアクセスし、
- アカウント名(会社名など)を設定
- コンテナ名(Shopifyストア名)を設定
- 「ターゲットプラットフォーム:ウェブ」を選択して作成
作成後、<head> と <body> に貼るスニペットコード(GTMコンテナコード)が表示されます。
3-2. ShopifyにGTMコンテナを設置
導入方法はテーマや要件によって異なりますが、代表的な方法は次のとおりです。
- テーマのコードに直接埋め込む:
Online Store → テーマ → コード編集からtheme.liquidの<head>/<body>付近にGTMコードを貼り付ける。 - カスタムピクセル(Customer events)を使う:
管理画面「設定 → カスタマーイベント」からカスタムピクセルを追加し、そこでGTMコードやgtagコードを読み込む。
最近のShopifyは「チェックアウト拡張性(Checkout Extensibility)」の導入により、
チェックアウト周りのコード挿入方法が変わってきているため、最新の仕様に沿って実装しましょう。
3-3. GTM内でGA4設定タグを作成
GTMコンテナがShopifyで動くようになったら、次はGTM内にGA4タグを設定します。
- GTM管理画面で「タグ」→「新規」
- タグタイプに「Google Analytics: GA4 設定」を選択
- 測定ID(G-XXXXXXX)を入力
- トリガーに「All Pages(すべてのページ)」を選択
- 保存して公開
これで、全ページでGA4の基本タグ(config)が発火するようになります。
3-4. イベントタグ・購入イベントの実装
GTMを使う場合、商品閲覧・カート投入・購入などのイベントをどう送るかを設計する必要があります。
実装パターンには、
- Shopifyテーマ内のデータレイヤーをカスタムで出力 → GTMで拾ってGA4に送信
- 専用アプリ(Littledata、Analyzify など)を併用してGA4用のデータレイヤーを自動出力
などがあります。
技術的なハードルは上がりますが、その分、
- イベント名の設計を独自に行いたい
- サーバーサイドタグマネジメント(gTag / server-side GTM)を組み合わせたい
といった高度な要件にも対応しやすくなります。
方法3:カスタムピクセルや専用アプリで導入する
4-1. カスタムピクセルにGA4タグを直書き
比較的シンプルな方法として、Shopifyのカスタムピクセル(Customer events)にGA4タグを直書きする方法もあります。
- Shopify管理画面 → 「設定」→「カスタマーイベント」
- 「カスタムピクセルを追加」
- Googleタグ(gtag.js)スニペットを貼り付け、測定IDを設定
この場合も、ECイベントを正しく送るためにはある程度のJavaScript実装が必要になりますが、
GTMを使わずに完結させたいケースでは有効です。
4-2. GA4専用アプリ(Littledata / Analyzify など)
よりリッチな計測を手早く実現したい場合は、
Shopifyアプリとして提供されているGA4専用連携アプリを使うのも一つの選択肢です。
- Shopify側のテーマ・チェックアウト仕様に合わせたデータレイヤー実装
- GA4のイベント・パラメータ設計のテンプレート
- サーバーサイド計測や注文データの補正
などをパッケージとして提供してくれるため、
「社内にエンジニアがいないが、計測品質にはこだわりたい」というストアに向いています。
導入後に必ずやるべき GA4 初期設定
5-1. コンバージョン(購入・問い合わせなど)の設定
GA4では、「コンバージョン」=重要イベントです。
Shopifyの場合、最低でも以下はコンバージョンとしてマークしておきましょう。
purchase:購入- 会員登録がある場合:
sign_upなど独自イベント - BtoBや高額商材:問い合わせフォーム送信(
generate_leadなど)
GA4管理画面 →「管理」→「イベント」で対象イベントを「コンバージョンとしてマーク」に切り替えればOKです。
5-2. 内部トラフィック(自分たちのアクセス)の除外
自社メンバーのアクセスが多いと、ページビューやコンバージョン率が実態よりも歪んでしまいます。
そのため、社内IPアドレスを内部トラフィックとして除外しておくことを推奨します。
- GA4管理画面 →「管理」→「データ収集と修正」→「データフィルタ」
- 「内部トラフィック」定義から、会社・自宅などの固定IPを登録
- フィルタをテストモード → 検証後に有効化
5-3. Google広告とのリンク
Google広告を利用している場合は、必ずGA4とGoogle広告をリンクしておきます。
- GA4のコンバージョンをGoogle広告にインポート
- GA4のオーディエンスを使ったリマーケティング
など、広告最適化の幅が一気に広がります。
動作確認チェックリスト
GA4 × Shopify 連携後は、以下のポイントを順番に確認しておきましょう。
- リアルタイムレポートで自分のアクセスがカウントされている
- ページ閲覧 → 商品閲覧 → カート投入 → チェックアウト → 購入の各イベントが記録されている
- 「収益化 → 購入」レポートに、Shopifyの注文が反映されている
- コンバージョンとしてマークしたイベントの件数が増えている
- 数日〜1週間ほど経過したあと、Shopifyの売上レポートとGA4の「購入数」が大きく乖離していない
もし大きな差がある場合は、
- 二重計測(タグの重複)
- 一部ページでタグが発火していない
- 広告ブロッカーやブラウザ制限の影響
などが疑われます。タグアシスタント系ツールやデバッグビューを使って、どこでイベントが途切れているかを確認しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. UAとGA4を併用する必要はありますか?
UAは既にサポート終了しており、新規での計測はGA4のみが前提です。
過去データとしてUAをアーカイブしておくのはOKですが、今後の分析・改善はGA4を軸に設計していきましょう。
Q2. Shopify標準の分析機能だけではダメですか?
Shopify標準の分析は、
- 日次売上
- 商品別売上
- 流入チャネル別売上
など、EC運営に必要な基本指標はカバーしています。
ただし、
- 広告キャンペーンごとの詳細比較
- ファネル分析やLTV分析
- Google広告・その他媒体との連携
といった高度な分析を行うには、やはりGA4を併用した方が圧倒的に有利です。
Q3. 自分で設定するのが不安です。どこまで外注した方がいい?
最低限、
- GA4プロパティの作成
- Shopifyとの連携(Google & YouTube チャネル)
- コンバージョン設定
までは自社で実施できると、運用の理解も深まります。
一方で、
- GTMを使った高度なイベント設計
- サーバーサイド計測・BigQuery連携
などは、必要に応じて外部パートナーに相談すると良いバランスです。
まとめ:GA4 × Shopify連携を「データドリブンEC運営」の起点に
本記事では、「Google Analytics 4 (GA4) の導入とShopifyとの連携設定」について、
- GA4プロパティとWebデータストリームの作成
- Shopifyとの連携方法(Google & YouTube チャネル / GTM / カスタムピクセル / 専用アプリ)
- 導入後の初期設定(コンバージョン設定・内部トラフィック除外・広告リンク)
- 動作確認のチェックポイント
を一通りご紹介しました。
GA4 × Shopifyの連携は、「とりあえず入れて終わり」ではなく、「日々の改善の起点」です。
まずは純正連携で計測の土台を整え、数字を見ながら
- どのチャネルに広告予算を寄せるか
- どのページがボトルネックになっているか
- どの商品を推していくべきか
といった意思決定に活かしていきましょう。
まだGA4を導入していない場合は、今日からでも、
- GA4プロパティを作る
- ShopifyのGoogle & YouTube チャネルと連携する
- テスト購入でイベントの流れを確認する
という3ステップから始めてみてください。
その一歩が、データドリブンなEC運営への大きな一歩になります。























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