EC運営チェックリスト|日次・週次・月次

EC運営の作業は、毎日の受注処理と、週次・月次の点検を分けると管理しやすくなります。この記事は365項目を並べるものではなく、年間を通じて繰り返す業務を担当・期限・証跡で管理するためのチェックリストです。店舗の受注量、商品、営業時間に合わせて頻度を調整してください。

担当表には完了条件と代替担当を入れる

各作業に担当、代替担当、締切、確認する画面、異常時の連絡先を設定します。「注文を見る」ではなく「支払・配送条件を確認し、当日処理対象と保留を分けた」のように完了条件を決めます。顧客情報やパスワードをそのまま共有表に書かず、必要な権限を持つ人だけが確認できる場所へ証跡を残します。

毎日:注文・支払・未出荷を確認する

注文受付と支払確定は同じとは限りません。決済状態、保留、不正利用の確認対象、重複注文、住所不備を分けて処理します。出荷締切までの対象を一覧にし、未処理の理由と次の対応期限を残します。売上レポートの数字だけで入金済みと判断せず、支払状態や決済側の記録を確認してください。

毎日:在庫と梱包・発送を照合する

販売可能在庫、引当済み、検品待ち、返品された商品を区別します。カートへ入れた時点で常に在庫が確保されるとは限らず、販売サービスの仕組みと連携タイミングを確認します。ピッキングではSKU、数量、バリエーション、梱包・温度帯、送り先を照合します。発送通知は実際の出荷状態に合わせ、追跡番号の誤入力も確認します。

毎日:問い合わせと返品を引き継ぐ

問い合わせの受付時刻、注文番号、担当、回答期限、解決状況を管理します。営業時間外も即時に有人対応できるような約束は避け、受付と回答の目安を案内します。返品・交換では店舗都合、購入者都合、商品不備などを分け、掲載条件と法令に沿って判断します。返金処理、通知、在庫への戻し方まで完了したか確認してください。

毎週:欠品・ページ・計測の異常を点検する

欠品が続く商品、予約の納期、価格、送料、販売終了ページのリンクを見直します。スマートフォンで検索から商品、カートへ進み、不自然なエラーや表示崩れを確認します。GA4の購入・返金は設定が必要なので、受注との大きな差や二重送信を点検します。商品データや構造化データはページ上の価格・在庫と一致させ、設定だけで検索成果を約束しません。

毎週:販促の条件と残り予算を確認する

キャンペーンは対象商品、期間、在庫、値引きの併用、送料、終了後の戻し方を一覧にします。実際には終了しない期間限定や事実でない残数表示は避けます。レビュー依頼は高評価を強制せず、広告性や事業者の関与が分かる表示を確認します。メール等は配信同意、解除、利用目的を点検し、送信前にリンクと対象者を確認してください。

毎月:売上・支払・費用を突き合わせる

注文、値引き、返品等の調整、税、送料、入金、決済手数料を照合します。Shopifyでも売上レポートと支払レポートでは対象が異なるため、同じ金額になると決めつけません。商品別の粗利、配送負担、広告、追加アプリ、作業時間を見直し、売上が伸びても負担が増えすぎていないか確認します。未解決差異は金額、原因候補、担当、再確認日を記録します。

毎月・担当変更時:権限と復元手順を確認する

退職・委託終了・担当変更の権限を見直し、多要素認証と不要アプリの停止を確認します。SaaSでも店舗側のアカウントや外部連携の管理は必要です。バックアップは取得できたという記録だけでなく、何が復元でき、誰がどう復元するかを確認します。更新が必要な構成では、脆弱性情報、適用手順、動作確認、切り戻しの担当を決めます。

季節前:販売計画と配送体制を合わせる

年間予定には、商品の入荷、撮影、告知、出荷繁忙、休業、配送締切、棚卸、契約更新を記入します。セール前に在庫と問い合わせ対応を確保し、休業中の発送・回答予定を画面と通知へ反映します。売上目標だけを置かず、担当者の処理能力と仕入れ・配送の制約を確認して、受注制限や販売停止の判断も用意します。

障害時:通常の販促より被害拡大防止を優先する

決済不能、個人情報の誤送信、誤価格、在庫連携停止などは、通常業務と別の対応表を用意します。発生時刻、影響範囲、証拠を残し、必要に応じて注文・広告・外部連携を止め、責任者とサービス事業者へ連絡します。個人情報事故等の報告・通知は該当要件を確認して対応します。復旧後は注文、支払、在庫を再照合し、二重処理を防ぎます。

運営担当が使う定期チェック表

頻度確認項目残す証跡
日次支払・保留・重複・未出荷注文番号、理由、次の期限
日次在庫引当・SKU・数量・送り先照合結果、差異と修正担当
日次発送・追跡・通知実出荷と通知の確認
日次問い合わせ・返品・返金担当、回答期限、処理完了
週次欠品・納期・価格・リンク修正対象URLと確認日
週次購入計測・通知・表示異常と再確認の結果
週次販促条件・予算・終了設定承認、条件、終了予定
月次売上・支払・手数料・費用差異一覧と解消記録
月次・変更時権限・外部連携・復元見直しと復元範囲の記録
季節前入荷・休業・配送締切担当別の予定と告知
随時障害・誤送信・誤価格時刻、影響、停止・復旧判断

導入前の確認事項

  • 受注から返金までの担当と代替担当を決めたか
  • 未出荷・保留・未回答の次の期限が分かるか
  • 売上と入金の差異を月次で追えるか
  • キャンペーンの終了と条件の戻し方を決めたか
  • 権限の削除・復元・障害時停止の手順があるか

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株式会社AO 吉川悠太

株式会社AO 吉川悠太

岡山県生まれ。一橋大学を卒業後、株式会社ツムラに入社。10年間、営業・Web集客・AI開発を経験。2024年、EC制作・集客の株式会社AOを創業。

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