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Shopify:GA4の「eコマース購入」イベントで売上データを計測する方法

目次
  1. はじめに:なぜGA4で「eコマース購入」をきちんと計測すべきか
  2. GA4の「eコマース購入」イベントとは?
  3. 前提条件:GA4とShopifyの基本連携ができているか確認
  4. パターンA:Shopify純正「Google & YouTube」チャネルでpurchaseを計測する
  5. パターンB:Google Tag Manager(GTM)でpurchaseを実装する
  6. GA4で「eコマース購入」イベントが正しく計測されているか確認する
  7. 「コンバージョン」としてeコマース購入をマークする
  8. Shopifyの売上レポートとGA4のeコマース購入を突き合わせる
  9. よくあるトラブルと対処法
  10. 実務でのおすすめ運用ステップ
  11. まとめ:正しい「eコマース購入」計測が、Shopify成長の土台になる

はじめに:なぜGA4で「eコマース購入」をきちんと計測すべきか

Shopifyには標準でレポート機能がありますが、 「集客別・キャンペーン別に、どこからいくら売れたのか」 を深く分析したい場合は Google Analytics 4(GA4) の導入がほぼ必須です。

その中でも特に重要なのが、GA4の 「eコマース購入(=purchaseイベント)」 です。ここが正しく動いていないと、

  • 広告ごとの売上・ROASが見えない
  • チャネル別LTVやファネル分析ができない
  • Shopifyの売上とGA4の売上がバラバラで意思決定に使えない

という状況になりがちです。

この記事では、中小企業やD2Cブランドの担当者向けに、 「Shopify × GA4 で eコマース購入イベントを正しく計測するための実務的な手順」 を、できるだけ分かりやすく整理して解説します。

GA4の「eコマース購入」イベントとは?

UIの表示名「eコマース購入」=イベント名 purchase

まず押さえておきたいポイントは、 GA4の内部的なイベント名は purchase だということです。

  • GA4の画面上では「eコマース購入」など日本語で表示される
  • しかし実際に送信されるイベント名は英語の purchase

この purchase イベントが正しく送信されることで、 GA4の「収益化 > 購入」レポートや「eコマース購入」コンバージョンが集計されます。

purchaseイベントで必須となる主なパラメータ

GA4で推奨されている purchase イベントには、最低限押さえておきたいパラメータがあります。 代表的なものは次の通りです。

  • transaction_id:注文ID(重複計測を防ぐために必須)
  • value:注文の合計金額(税・送料込み/抜きは設計に応じて統一)
  • currency:通貨(JPY など3文字コード)
  • items:購入された商品情報の配列(item_id, item_name, price, quantity など)

そのほか、余裕があれば次のようなパラメータも一緒に送ると分析の幅が広がります。

  • coupon:注文全体に適用されたクーポンコード
  • shipping:送料
  • tax:税額
  • affiliation:店舗名や販売チャネル名 など

特に transaction_idvaluecurrencyitems の4つは、 「売上データとして最低限必要な要素」と考えておくとよいです。

前提条件:GA4とShopifyの基本連携ができているか確認

1. GA4プロパティとWebデータストリームの準備

まだGA4自体を作成していない場合は、先に次の準備を済ませます。

  1. Googleアカウントで Google Analytics にログイン
  2. 新規でGA4プロパティ を作成(タイムゾーン=日本、通貨=JPY 推奨)
  3. 「Webデータストリーム」を作成し、ShopifyストアのURLを登録
  4. 測定ID(G-XXXXXXX形式) を控えておく

2. Shopify側でGA4タグを設置

ShopifyとGA4をつなぐ方法は複数ありますが、代表的なパターンは以下の3つです。

  • A. Shopify純正「Google & YouTube」販売チャネルを使う(もっとも簡単・推奨)
  • B. Google Tag Manager(GTM)経由でGA4タグを配信する
  • C. カスタムピクセルや専用アプリで purchase イベントを送信する

この記事では、現場で利用が多いパターンAとBにフォーカスしながら、 「eコマース購入」イベントを正しく計測するためのポイントを解説します。

パターンA:Shopify純正「Google & YouTube」チャネルでpurchaseを計測する

Step1:アプリの追加とGoogleアカウント連携

まずはShopify管理画面から、

  1. 左メニュー「アプリと販売チャネル」→「Shopify アプリストアで検索」
  2. 「Google & YouTube」(Googleチャネル) を検索して追加
  3. 追加後、販売チャネル一覧から「Google & YouTube」を開く
  4. 「Googleアカウントを接続」で、GA4を管理しているGoogleアカウントを紐付け

Step2:GA4プロパティとWebデータストリームを選択

セットアップ画面で、

  • どのGA4プロパティにデータを送るか
  • どのWebデータストリームを使うか

を選択します。すでに作成済みのGA4プロパティがリストに出るので、Shopify用のものを選びましょう。

Step3:自動計測される主なイベントを把握する

Google & YouTube チャネルを経由すると、Shopifyが自動でGA4に主要なECイベントを送ってくれます。 代表的なものは次の通りです。

  • page_view:ページ閲覧
  • view_item:商品詳細ページ閲覧
  • add_to_cart:カート投入
  • begin_checkout:チェックアウト開始
  • add_payment_info:支払い情報の入力
  • purchase:購入完了(=「eコマース購入」)

この purchase イベントが、この記事のテーマである 「eコマース購入」イベントに相当します。

Step4:Google Adsとの連携とコンバージョン設定

Google & YouTube チャネルからGoogle広告アカウントも連携しておくと、 GA4の購入データを元に広告のコンバージョン計測も行えます。

Google広告側でGA4の purchase をインポートし、

  • コンバージョンアクション名:eコマース購入
  • 値:GA4からインポート(注文金額)

といった形で設定しておくと、広告キャンペーンごとの売上やROASを確認できるようになります。

パターンAのポイント・注意点

  • 基本的な purchase イベントは自動で送られるため、実装負荷が低い
  • 一方で、送られるパラメータが最低限で、カスタム分析をするときにやや物足りないこともある
  • 二重計測にならないよう、他の場所(テーマやGTM)で同時にGA4タグを入れていないか確認が必要

パターンB:Google Tag Manager(GTM)でpurchaseを実装する

GTMを使うメリット

GTM経由で purchase を実装するメリットは、

  • 複数のタグ(GA4、Google広告、その他ツール)を一元管理できる
  • イベント名やパラメータ設計を柔軟にカスタマイズできる
  • 将来的にサーバーサイドタグマネジメントなどへ発展しやすい

という点です。一方で、実装とデバッグに一定の技術知識が必要になります。

Step1:GTMコンテナをShopifyに設置

大まかな流れは次のとおりです。

  1. GTMでアカウント・コンテナを作成
  2. GTMスニペット(<head>/<body>)をShopifyテーマに埋め込む
    または「カスタマーイベント(カスタムピクセル)」経由で読み込む
  3. 公開して実際にタグが発火するかプレビューで確認

Step2:GA4設定タグを作成

GTM側では、まず全ページに共通で動くGA4設定タグを作成します。

  1. タグタイプ:Google アナリティクス:GA4 設定
  2. 測定ID:GA4の測定ID(G-XXXXXXX)
  3. トリガー:All Pages

Step3:データレイヤーから注文情報を受け取りpurchaseを送信

チェックアウト完了ページで、Shopify側から 注文ID・合計金額・通貨・商品明細dataLayer に出力し、GTMで拾ってGA4に渡す形が一般的です。

データレイヤー側はイメージとしてこんな形です(考え方の例):

{
  "event": "purchase",
  "ecommerce": {
    "transaction_id": "12345",
    "value": 12000,
    "currency": "JPY",
    "tax": 1000,
    "shipping": 800,
    "items": [
      {
        "item_id": "SKU-001",
        "item_name": "商品A",
        "price": 6000,
        "quantity": 1
      },
      {
        "item_id": "SKU-002",
        "item_name": "商品B",
        "price": 6000,
        "quantity": 1
      }
    ]
  }
}

GTM側では、

  • トリガー:event = purchase のとき
  • タグ:GA4イベントタグ(イベント名 purchase
  • イベントパラメータ:transaction_idvaluecurrencyitems などをデータレイヤーからマッピング

という構成にします。

パターンBのポイント・注意点

  • データレイヤーの実装が必要で、テーマ改修やアプリ導入を伴うことが多い
  • その分、カスタムパラメータ(会員区分やキャンペーンコードなど)を柔軟に付与できる
  • ShopifyのGoogle & YouTube チャネルと併用すると二重計測になりやすいので、どちらか片方を主軸にする設計が重要

GA4で「eコマース購入」イベントが正しく計測されているか確認する

1. リアルタイムレポートで確認

まずは、テスト注文を行ってリアルタイムレポートで確認します。

  1. GA4管理画面 → 「レポート」→「リアルタイム」
  2. 自分のアクセス(地域・ページ)が表示されているかを確認
  3. その後、商品購入まで完了させる
  4. リアルタイム画面の「イベント」欄に purchase(表示名:eコマース購入)が出ているかを確認

2. デバッグビューでパラメータを確認

詳細を確認したい場合は、GA4の「デバッグビュー」が便利です。

  1. Chrome拡張「タグアシスタント」またはGTMプレビューでデバッグモードを有効化
  2. ストアでテスト購入を行う
  3. GA4管理画面 →「設定」→「デバッグビュー」を開く
  4. イベントタイムラインから purchase をクリックし、
    transaction_idvaluecurrencyitems が入っているか確認

3. 「収益化 > 購入」レポートでの反映を確認

数時間〜1日ほど経つと、「収益化 > 購入」レポートや「イベント」レポートに eコマース購入として集計されてきます。

  • 注文数・売上・平均注文額(AOV)
  • 商品別売上・数量
  • チャネル別売上(自然検索 / SNS / 広告 など)

などが見えるようになれば、基本的な計測は成功です。

「コンバージョン」としてeコマース購入をマークする

購入イベントをコンバージョン登録

GA4では、コンバージョン=重要なイベントです。
ECでは purchase を必ずコンバージョンとして設定しておきましょう。

  1. GA4管理画面 →「設定」→「イベント」
  2. 一覧から purchase を探す
  3. 「コンバージョンとしてマーク」をオンにする

これにより、GA4の様々なレポート(「広告」・「集客」・「探索」など)で 「コンバージョン=eコマース購入」として扱われるようになります。

コンバージョン数とShopifyの注文数のギャップ

実務では、GA4のeコマース購入数とShopifyの注文数が 完全に一致しないことが多いです。

  • 広告ブロッカーやブラウザ設定でタグがブロックされている
  • ユーザーが途中でページを閉じてしまい、購入完了ページのタグが発火しなかった
  • タイムゾーンの違い(GA4とShopifyで日付の切り替えタイミングが異なる)

などが原因で、5〜10%程度のズレが出るのはある意味「普通」です。
重要なのは、 「ズレの幅が安定しているか」「急にズレが大きくなっていないか」 をモニタリングすることです。

Shopifyの売上レポートとGA4のeコマース購入を突き合わせる

日次・週次で「ざっくり比較」する方法

次のようなシンプルなチェックを定期的に行うと、 計測トラブルを早期発見しやすくなります。

  1. 対象期間(例:昨日・先週)を決める
  2. Shopify管理画面で「売上合計」「注文数」を確認
  3. GA4の「収益化 > 購入」で同じ期間の「購入数」「収益」を確認
  4. 差分がいつもと比べて大きくないか見る

もし突然GA4の売上が極端に減っている場合、

  • タグの実装が変わってしまった
  • Google & YouTube チャネルの連携が外れている
  • GTMの公開ミスやバージョンロールバック

といった技術的なトラブルが起きている可能性が高いです。

よくあるトラブルと対処法

症状1:GA4で「eコマース購入」がゼロのまま

よくある原因は次の通りです。

  • Google & YouTube チャネルのセットアップ途中で「測定ID」が違うプロパティになっている
  • GTMと自前のgtag、Google & YouTube チャネルが混在し、どれかが間違った設定になっている
  • イベント名が purchase ではなく、カスタム名に変えてしまっている

対処としては、

  • まずリアルタイム・デバッグビューで、何かしらの purchase イベントが飛んでいるか確認
  • 何も飛んでいなければ、Shopify側の連携設定・GTMタグ設定を見直す
  • イベント名や必須パラメータがGA4の推奨仕様どおりか確認する

症状2:売上が二重計測されている

同じ注文がGA4で2件としてカウントされる場合、

  • Google & YouTube チャネルとGTMの両方から purchase を送っている
  • 注文完了ページのリロード・再訪問で同じイベントが再発火している

可能であれば、

  • 「GA4イベントはGTMからのみ送る」「GA4イベントはShopify純正連携に任せて、GTMからは送らない」

など、どの経路から送るのかを一本化するのが安全です。

症状3:「(not set)」が多く、どのキャンペーンから売れたか分からない

「集客」レポートで、キャンペーン名やメディアが (not set) になっている場合、

  • UTMパラメータが付いていない・間違っている
  • リダイレクトや外部決済で参照元が失われている
  • ShopifyのGA4連携がセッションとの紐付け情報を十分に送れていない

などが原因として考えられます。
この場合は、

  • 広告リンクに正しくUTMが付いているか
  • サーバーサイド計測や専用アプリを検討する必要があるか

を改めて見直しましょう。

実務でのおすすめ運用ステップ

ステップ1:まずは「純正連携」でpurchaseを動かす

Shopify × GA4にまだ慣れていない場合は、

  1. GA4プロパティを作成
  2. Google & YouTube チャネルと連携し、purchase を自動計測
  3. リアルタイム・収益化レポートで購入がカウントされているか確認

というシンプルな構成から始めるのがおすすめです。

ステップ2:コンバージョン設定&チャネル別売上の確認

次に、

  • purchase をコンバージョンとしてマーク
  • チャネル別・キャンペーン別の売上をGA4で確認

というところまで進めれば、広告運用や集客施策のPDCAに十分活用できます。

ステップ3:必要に応じてGTM・カスタム実装で精度を高める

・より詳細な分析(例えば会員属性別・カテゴリ別・プロモーション別の売上)
・サーバーサイド計測やLTV分析
といったニーズが出てきたタイミングで、GTMや専用アプリを使った カスタム実装を検討すると、投資対効果も合いやすくなります。

まとめ:正しい「eコマース購入」計測が、Shopify成長の土台になる

GA4の「eコマース購入(purchase)イベント」は、

  • どのチャネル・どのキャンペーンから売上が生まれているか
  • どの商品がどの顧客層に刺さっているか
  • 施策前後で売上・CVRがどう変わったか

といった意思決定のためのコア指標です。

まずは、

  1. GA4プロパティとShopifyの連携を確認する
  2. 「eコマース購入(purchase)」がリアルタイム・収益化レポートに出ているか確認する
  3. コンバージョンとしてマークし、集客・広告レポートで売上を見る

という3ステップを押さえたうえで、
必要に応じてGTMやカスタム実装で精度や分析の幅を広げていくのがおすすめです。

Shopifyの売上データをGA4の「eコマース購入」でしっかり計測できれば、
「なんとなく良さそう」ではなく、数字に裏付けされたEC運営へ一歩近づくことができます。

株式会社AO 吉川悠太

株式会社AO 吉川悠太

岡山県生まれ。一橋大学を卒業後、株式会社ツムラに入社。10年間、営業・Web集客・AI開発を経験。2024年、EC制作・集客の株式会社AOを創業。

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