市場リサーチは、資料を集めること自体が目的ではありません。誰を対象にするか、どの条件で提供するかなど、決めたいことに必要な根拠を探す作業です。最初に判断したい問いと、答えが分かれば何を変えるかを決めます。
調査の問いを一つの判断へ結び付ける
「市場を知りたい」では範囲が広すぎます。例えば地域の予約サービスなら、「対象地域で、どの時間帯の予約に困る人を優先するか」のようにします。対象、地域、期間、現在の代替手段を指定し、予想と反対の結果が出た時の判断も書いてください。
| 設計項目 | 記入すること |
|---|---|
| 決めたいこと | 対象、提供条件、案内経路等の選択 |
| 仮説 | 何が起きていると考えるか |
| 必要な根拠 | 統計、実際の行動、選択理由 |
| 期限と範囲 | 調査対象、担当、終了日 |
| 判断 | 進める、変える、追加で確かめる条件 |
公開資料と自分で集める情報を使い分ける
| 情報源 | 分かること | 注意点 |
|---|---|---|
| 公開統計 | 人口・世帯・事業所等の規模や構成 | 調査年、地域、分類、集計対象を確認 |
| 競合の公式ページ | 公開価格、提供範囲、申し込み方法 | 売上や利用者満足を推測で補わない |
| 問い合わせ・商談記録 | 自社へ届いた疑問と辞退理由 | 市場全体を代表するとは限らない |
| 聞き取り・質問票 | 利用場面、代替手段、選択条件 | 誘導と対象者の偏りを点検 |
地域の把握には、e-Statの統計地理情報システムなどが使えます。地図上の人口が多いことを、そのまま購入見込み人数にはしません。通える範囲、利用条件、競合や他の解決方法を合わせて調べます。資料を比較する時は、単位と基準年の違いをそろえてください。
意見より最近の具体的な行動を聞く
- 最後にその用事が起きたのはいつか聞きます。
- その時に試した方法と、選んだ理由を確認します。
- 面倒だった点、諦めた点、残った問題を聞きます。
- 提案を見せる前の回答と、見せた後の感想を分けます。
- 回答を要約し、解釈がずれていないか確認します。
「便利ですよね」「この価格なら買いますよね」という聞き方を避けます。購入意向は実際の購入と異なるので、条件を明示した試験案内等で追加確認します。録音や回答の利用範囲は説明し、調査資料に不要な個人情報を残さないようにします。
事実・解釈・未確認を分けて報告する
調査メモは、出所と確認日、対象、得られた事実、その解釈、反対の材料、残った不明点、次の行動の順にまとめます。少数の聞き取りを市場全体の割合として示さず、「今回の対象で見つかった傾向」として扱ってください。
AIで要約する場合も、引用先が実在し内容と一致するか元資料へ戻って確認します。競合がいない領域は需要が小さい可能性もあります。「空いている」だけで選ばず、対象者が行動する理由と提供できる体制を試します。
調査後はポジショニングとコンセプトへつなげます。調査結果をWebの説明や導線へ反映する際はお問い合わせからご相談いただけます。






















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