ECサイトの多言語化|翻訳とローカライズの手順

ECサイトの多言語化は、文章を翻訳するだけの作業ではありません。どの地域で販売でき、どの言語で商品、配送、購入後の案内を理解できるかをそろえる作業です。翻訳による増収率を前提にせず、一つの対象地域と販売条件から確認して広げます。

言語と販売地域を分けて決める

同じ英語でも、国によって通貨、配送、販売できる商品、顧客対応が異なります。翻訳しただけで販売許可や配送契約が整うわけではありません。最初に対象の商品、国・地域、販売通貨、配送・返品の条件、問い合わせの担当を整理します。法令や輸入条件の個別判断は対象地域と商品に即して確認し、言語設定で代用しないでください。

翻訳するものを購入の順に棚卸しする

商品名と説明に加え、選択肢、サイズや単位、カテゴリ、検索、送料、返品、通知、アプリ表示を確認します。ショップ内で同じ用語に違う訳語を使わないよう、用語表を作ると管理しやすくなります。機械翻訳は下書きとして確認し、商品や取引条件の誤りがないかを読める担当者が点検しましょう。画像内の文字やダウンロード資料も見落とさないことが大切です。

Shopifyでは対応テーマと翻訳方法を確認する

公式案内では、多言語対応のテーマ、言語選択、言語別URL、翻訳アプリやCSVによる翻訳が説明されています。Translate & Adaptや対応する第三者アプリ等を使えますが、言語を公開するだけですべての商品原稿が翻訳されるわけではありません。翻訳がない内容は既定言語に戻るため、公開前に主要ページとアプリの対応を確認します。

言語を選び直せる導線を設ける

利用者が現在の言語と切り替え先を理解できるよう、言語名を使った選択肢を用意します。国旗だけで言語を表すと、言語と国が一致しない場合に分かりにくくなります。Googleは言語版ごとのURLと、利用者が選べるリンクを推奨し、推定した言語だけで別の版へ自動転送することを避けるよう案内しています。各版へ自分で移動できる状態を点検しましょう。

検索向けの設定と実際の表示を合わせる

言語ごとにURLを分け、対応するページをhreflang等で示します。タイトルや説明も本文の言語と主題に合わせます。設定があるだけで順位や流入が増えるとは限りません。対応のないページへ切り替わらないか、リンク先の言語、canonicalや検索エンジンが取得する内容を確認します。仕組みが自動生成する設定は、重複して手動追加する前に現状を調べてください。

注文と更新の担当まで決める

対象の国・言語で商品を選び、配送先、送料、決済、通知、問い合わせまで確認します。表示が翻訳されても、利用できる決済や配送が同じになるとは限りません。商品、価格、返品条件を変えたときは各言語へ反映する担当と確認日を決めます。翻訳量だけで予算を決めず、校正、画像、アプリ、継続更新、応対を含めて見積もりましょう。

多言語化の公開確認表

工程確認項目
販売条件国、商品、通貨、配送、返品、応対
翻訳原稿、画像、単位、用語、通知
機能テーマ、アプリ、検索、言語切替
検索言語別URL、対応ページ、title等
注文配送条件、決済、通知、問い合わせ
更新変更の検知、再翻訳、確認の担当

導入前の確認事項

  • 言語と対象国・販売条件を分けた
  • 商品・画像・通知・アプリを棚卸しした
  • 言語別URLと切替を確認した
  • 注文と更新の担当を決めた

公式資料・関連記事

関連記事:Shopify Marketsの越境EC|言語・通貨・配送の確認、Shopifyの安全対策|PCI・TLSと店舗側の管理責任、商品ページの作り方|構成・写真・説明文の確認表。

運用設計や確認項目の整理は、現在の業務と対象URLを添えて株式会社AOへご相談ください。

公式資料の確認日:2026年11月2日。記入例や手順は編集上の提案で、導入成果を保証するものではありません。

株式会社AO 吉川悠太

株式会社AO 吉川悠太

岡山県生まれ。一橋大学を卒業後、株式会社ツムラに入社。10年間、営業・Web集客・AI開発を経験。2024年、EC制作・集客の株式会社AOを創業。

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