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なぜECサイトが必要なのか?事業目的を明確にする5W1Hフレームワーク

「ECサイトを作ろう」と思い立ったとき、多くの企業がすぐにデザインや機能の検討を始めてしまいます。しかし、その一歩手前で絶対に欠かせない、そして最も重要な工程があります。それが「ECサイトを立ち上げる事業目的の明確化」です。

目的が曖昧なまま走り出したECサイトは、羅針盤を持たずに航海に出る船のようなもの。どこに向かうべきかわからず、やがては暗礁に乗り上げてしまいます。多大な時間とコストをかけたにもかかわらず、「思ったように売れない」「誰にも見てもらえない」といった失敗に終わるケースは後を絶ちません。

この記事では、そうした失敗を未然に防ぎ、EC事業の成功確率を飛躍的に高めるための思考のフレームワーク「5W1H」をご紹介します。シンプルながら非常に強力なこのツールを使って、あなたの会社のEC事業の「核」となる目的を一緒に掘り下げていきましょう。

なぜECサイトの「目的設定」が最重要なのか?

ECサイトの企画段階で目的を明確に定義することは、単なる精神論ではありません。事業の成否を分ける、極めて実践的な理由があります。

  • 意思決定のブレがなくなる:「売上拡大」が目的なのか、「ブランディング」が目的なのかで、サイトのデザイン、必要な機能、集客方法、選ぶべきプラットフォームは全く異なります。目的が明確であれば、プロジェクトのあらゆる局面で最適な判断を下すことができます。
  • 無駄な投資を避けられる:目的がはっきりしていれば、本当に必要な機能や施策にリソースを集中できます。「流行っているから」という理由で不要なアプリを導入したり、ターゲットに響かない広告に予算を投下したりといった無駄をなくし、費用対効果を最大化できます。
  • 成功の基準が明確になる:目的が具体的であれば、それを計測するためのKPI(重要業績評価指標)も自ずと決まります。「月間売上100万円」「新規顧客獲得数月間100人」など、明確なゴールを設定することで、進捗を正しく評価し、改善のサイクルを回すことができます。
  • チームのベクトルが揃う:ECサイト制作は、企画、デザイナー、エンジニア、マーケターなど多くの人が関わるプロジェクトです。明確な目的を共有することで、チーム全員が同じゴールに向かって力を合わせることができ、プロジェクトの推進力が高まります。

ECサイトのコンセプトに一貫性を持たせることは、訪れたユーザーに安心感を与え、高い顧客体験(UX)を提供することにも直結します。その土台となるのが、この目的設定なのです。

ECサイトの目的を整理する「5W1Hフレームワーク」

「5W1H」は、情報を整理し、物事の本質を捉えるための基本的なフレームワークです。ECサイトの企画段階でこれを用いることで、漠然としたアイデアを具体的で実行可能な計画へと落とし込むことができます。

以下の6つの問いに答えることで、あなたのEC事業の輪郭がはっきりと見えてくるはずです。

  • Why:なぜECサイトを立ち上げるのか?(目的)
  • What:何を販売・提供するのか?(提供価値)
  • Who:誰に販売するのか?(ターゲット)
  • Where:どこで販売するのか?(販売チャネル)
  • When:いつまでに、いつ販売するのか?(スケジュール)
  • How:どのようにして目的を達成するのか?(手段・戦略)

【実践】5W1HでECサイトの事業目的を掘り下げる

それでは、一つひとつの問いについて具体的に考えていきましょう。ここでは、地方の伝統的な和菓子屋が初めてECサイトを立ち上げるケースを例に解説します。

Why:なぜECサイトを立ち上げるのか?(目的)

すべての問いの中で最も重要なのが、この「Why」です。ここが事業の根幹となります。考えられる目的には、以下のようなものがあります。

  • 売上拡大:新たな販売チャネルを開拓し、全体の売上を向上させる。
  • 新規顧客獲得:店舗に来られない遠方の顧客や、若い世代など、新しい顧客層にアプローチする。
  • ブランディング:商品のこだわりや職人の想いを伝え、ブランド価値を高める。
  • 顧客データの活用:顧客情報を直接収集し、商品開発やマーケティングに活かす。
  • 業務効率化:電話やFAXでの注文をオンラインに集約し、受注業務の負担を軽減する。
  • 広告費の削減:SEO対策を施したECサイトを構築し、広告に頼らない持続的な集客を実現する。

<和菓子屋の例>
「これまで観光客頼りだった売上構造から脱却し、全国にいる和菓子好きに直接商品を届け、安定した収益の柱を築く」

What:何を販売・提供するのか?(提供価値)

単に「何を売るか」だけでなく、「それによって顧客にどんな価値(ベネフィット)を提供できるか」まで考えることが重要です。

  • 商品:主力商品は何か?EC限定商品はあるか?
  • 価格:価格帯は?送料込みの価格設定にするか?
  • 提供価値:顧客は商品を手に入れることで、どんな良い体験ができるか?(例:「美味しい和菓子」ではなく、「季節の移ろいを感じる、心安らぐお茶の時間」)

<和菓子屋の例>
「看板商品の『季節の大福』を主力に、EC限定の詰め合わせセットを販売。職人が毎朝手作りする本物の味を、自宅で手軽に楽しむ贅沢な時間を提供する」

Who:誰に販売するのか?(ターゲット)

「すべての人」をターゲットにすると、結果的に誰にも響かないサイトになってしまいます。理想の顧客像(ペルソナ)を具体的に設定しましょう。

  • デモグラフィック:年齢、性別、居住地、職業、年収など。
  • サイコグラフィック:ライフスタイル、価値観、趣味、興味関心など。
  • 悩みやニーズ:どんな課題を抱えているか?何を求めているか?

<和菓子屋の例>
「30代〜40代の女性。都心在住で、日々の暮らしに少しだけ上質さや季節感を取り入れたいと考えている。添加物の少ない、素材にこだわった本物のお菓子を求めている」

Where:どこで販売するのか?(販売チャネル)

自社ECサイトが中心となりますが、顧客との接点は多様です。どこで商品を認知してもらい、購入につなげるかを考えます。

  • メインのECサイト:独自ドメインの自社サイト。
  • SNS連携:InstagramやFacebookのショッピング機能と連携し、投稿から直接購入できるようにする。
  • 実店舗との連携:オンラインで注文し、店舗で受け取る(BOPIS)などの連携は可能か。

<和菓子屋の例>
「Shopifyで構築した自社ECサイトをメインに、商品の世界観を表現しやすいInstagramと連携。投稿やリール動画で商品の魅力を伝え、購入へ誘導する」

When:いつまでに、いつ販売するのか?(スケジュール)

事業計画として、具体的な時間軸を設定します。

  • 立ち上げスケジュール:いつまでにサイトを公開するのか?
  • 販売スケジュール:季節限定商品の発売時期、セールのタイミングなど。

<和菓子屋の例>
「3ヶ月後のお月見シーズンに合わせてサイトをオープン。年末年始の贈答需要に向けたキャンペーンを11月から開始する」

How:どのようにして目的を達成するのか?(手段・戦略)

これまで定義した目的を、具体的にどのような手段で実現していくかを考えます。

  • ECプラットフォーム:Shopify、BASE、EC-CUBEなど、どのシステムを使うか。
  • 集客方法:SEO、Web広告、SNSマーケティング、インフルエンサー施策など。
  • 運用体制:誰が受注処理、顧客対応、サイト更新を行うのか。

<和菓子屋の例>
「デザインの自由度と拡張性が高いShopifyでサイトを構築。ブログ機能で『和菓子の豆知識』などのコンテンツを発信しSEOで集客。Instagram広告でターゲット層にアプローチする。受注・発送は当面、店主と家族で行う」

まとめ:目的という名の羅針盤を手に、ECの航海へ

ECサイトの立ち上げは、決してゴールではありません。むしろ、顧客との新しい関係を築く長い航海の始まりです。その航海を成功に導くために、「なぜこの船を出すのか?」という事業目的を明確にすることが、何よりも重要です。

今回ご紹介した5W1Hフレームワークは、その目的を言語化し、チームで共有するための強力な羅針盤となります。ぜひ、このフレームワークを使って自社のEC事業の目的を掘り下げ、成功への確かな第一歩を踏み出してください。

もし、目的設定や事業計画の策定でお困りのことがあれば、私たち株式会社AOにご相談ください。私たちはデザイン性の高いサイトを制作するだけでなく、お客様の事業目的を深く理解し、その達成に向けた最適な戦略を共に描き出すパートナーです。

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