はじめに:Shopifyでサブスクを始めるなら、まずこの2つを押さえる
Shopifyで定期購入・サブスクを導入しようとしたとき、2025年時点で必ず候補に上がるのが
- Shopify公式の無料アプリ
Shopify Subscriptions - 日本製サブスクアプリ
定期購買(ハックルベリー)
の2つです。
Shopify Subscriptionsは、Shopifyが提供する無料のファーストパーティーアプリで、Shopify管理画面からそのままプラン作成・管理ができるのが特徴です。
一方、定期購買は日本企業・株式会社ハックルベリーが開発したサブスクアプリで、日本語UI・日本向け機能・サポートが充実しており、日本のEC事業者に広く使われています。
この記事では、両者の
- 機能
- 料金
- 使い勝手
- 向いているストアの条件
を、できるだけ現場目線で比較・整理していきます。
Shopify Subscriptionsとは
概要と位置づけ
Shopify Subscriptionsは、Shopifyが提供する純正のサブスクアプリです。
- Shopify App Storeで提供されるファーストパーティーアプリ
- 料金は無料(Shopify本体の月額料金と決済手数料は別)
- Shopify管理画面内から、サブスクプランの作成・管理が可能
Shopifyの「Subscriptions」ドキュメントでも、
- 無料のファーストパーティーアプリ
- サブスクを購入オプションとして追加する仕組み
として案内されています。
主な機能
Shopify Subscriptionsでできることを整理すると、概ね次の通りです。
- 商品への「サブスク購入オプション」の追加
- 週次・月次・年次などの頻度で自動課金を設定
- サブスク専用の割引設定
- サブスク購買時にパーセンテージ割引などを付与
- 顧客側のサブスク管理
- 顧客がプランを変更・一時停止・スキップ・再開・解約できる
- メール通知
- サブスク注文に関するメール(注文確定など)の送信
- サブスク用レポート
- 契約数やチャーンの基本的な指標をレポートで確認できる
- Shopify POSとの連携
- 実店舗でもサブスク販売が可能
要するに、
「シンプルな定期便であれば、無料でひと通り回せる」
という位置づけです。
Shopify Subscriptionsの強み
- 無料で始められる
- アプリ自体の利用料金がかからないため、サブスク売上がまだ小さい段階でも導入しやすい。
- Shopify管理画面と一体化した操作感
- プラン作成やサブスク契約の確認を、Shopify管理画面内で完結できる。
- テーマやチェックアウトとの高い互換性
- Shopifyが公式に提供しているため、Online Store 2.0テーマやチェックアウトとの相性が良い。
- 基本的な顧客ポータル機能
- 顧客が自分でプランを変更・一時停止・スキップできるため、最低限のサブスクUXを実現可能。
Shopify Subscriptionsの弱み・限界
海外の比較記事やレビューでは、
「無料で便利だが、機能はミニマル」
「成長フェーズに入ると物足りない」
といった評価が多く見られます。
具体的な限界としては、
- ボックス販売(いわゆる「組合せ自由の定期BOX」)などの高度なサブスクロジックは標準では難しい
- サブスク専用の高度な分析やリテンション施策(複雑な割引条件、詳細なチャーン分析など)は弱い
- 管理画面・サポートの言語は基本的に英語中心(Shopify自体は日本語対応していても、最新情報やヘルプは英語がメイン)
そのため、
- まずはサブスクをテストしたい
- シンプルな「毎月定期便」を低コストで回したい
- 売上規模がまだ小さい
といったフェーズのストアに向いていると言えます。
定期購買(ハックルベリー)とは
アプリ概要
定期購買は、日本のShopifyパートナー企業である株式会社ハックルベリーが開発したサブスクアプリです。
日本語の管理画面・マニュアル・サポートが特徴で、日本国内の定期購入アプリの中でも導入ストア数・売上規模ともに人気の高いアプリとして紹介されています。
主な機能
定期購買の代表的な機能は、複数のサイトで次のように整理されています。
- サブスクプランの作成・商品ページへの表示
- 単品定期
- BOX販売(固定金額で複数商品をまとめて販売)などにも対応
- 割引機能
- 初回のみ割引/継続回数に応じた割引などが可能
- 会員ランク機能
- 購入回数や金額に応じてランクを付与し、特典を変えることができる
- マイページ機能
- 顧客が自分でプラン変更・解約・再開・スキップなどを操作
- レポート機能
- 契約者数・月額売上・解約率などをグラフで可視化
- BuyLink機能
- LPやブログから、直接サブスク申込み画面に飛ばすためのリンク生成機能
- 上位プラン向け追加機能(Enterpriseなど)
- マイページフルカスタマイズ
- API連携
- アップセル/クロスセル
- スキップ時ギフト機能 など
日本の定期通販でよく求められる
- 柔軟な割引設計
- 会員ランク・LTV管理
- マイページの自由度
といった部分を、かなり細かくカバーしているのが特徴です。
料金体系
最新の公開情報では、定期購買の料金は概ね次のようになっています。
- Freeプラン
- テストモードのみ(本番決済不可)
- 無料で全機能をテスト
- Standardプラン
- 月額 49ドル
- 定期商品を含む注文に対して 1% の取引手数料
- Enterpriseプラン
- 月額 299ドル
- 同じく取引手数料 1%
- マイページフルカスタマイズ・API連携・アップセル等の上位機能
Freeプランは「本番前の検証用」で、実際に本番運用する場合はStandard以上が基本、月商が大きくなりカスタマイズも必要ならEnterpriseを検討、といった位置づけです。
定期購買の強み
- 日本市場に最適化された仕様
- UI・ヘルプ・サポートが日本語
- 日本の定期通販の運用を想定した機能セット(初回割引・会員ランク・レポートなど)
- 顧客マイページの充実
- 標準で、顧客が自身の定期内容を柔軟に変更可能
- Enterpriseではマイページフルカスタマイズも可能
- 分析・LTV向上施策への強さ
- 契約者数・売上・解約率などのレポート機能
- 会員ランク、アップセル・クロスセルなど、定期購入を伸ばすための機能が揃っている
- 実績と情報量
- 日本のメディアやブログで多く取り上げられており、事例やノウハウが蓄積されている
定期購買の注意点・弱み
- 無料で本番運用はできない
- Freeプランはテストモードのみなので、実運用には月額+取引手数料が必須。
- 手数料構造がやや重い
- Shopifyの通常決済手数料とは別に、定期購買アプリ側の1%手数料がかかる。月商が大きくなるほど負担も増える。
- Free → Standard へのアップグレードはできるが、Freeへのダウングレードは原則不可(アンインストールが必要)
そのため、
- すでに定期購入である程度の売上を見込んでいる
- 日本市場向けに本格的にサブスクを伸ばしていきたい
といったストアに向いたアプリです。
機能・料金の比較まとめ
ざっくり比較すると、次のようなイメージです。
機能・料金比較表
| 項目 | Shopify Subscriptions | 定期購買(ハックルベリー) |
|---|---|---|
| 提供元 | Shopify公式 | 株式会社ハックルベリー(日本) |
| アプリ料金 | 無料 | Standard 49ドル/月 + 取引手数料1%、Enterprise 299ドル/月 + 1% など |
| 対応言語 | 管理画面・ヘルプは主に英語(Shopify本体は日本語UIあり) | UI・マニュアル・サポートすべて日本語 |
| 基本的なサブスク機能 | 定期プラン作成、割引、顧客の変更・一時停止・スキップ・解約 | 定期プラン作成、BOX販売、初回割引、スキップ、解約、再開など |
| 顧客マイページ | シンプルな顧客ポータル(サブスク管理) | マイページから細かいプラン変更、Enterpriseでフルカスタマイズ可 |
| レポート機能 | サブスク関連指標の基本的なレポート | 契約者数・売上・解約率などをグラフで可視化 |
| 会員ランク | 標準ではなし(他アプリと組み合わせる必要) | 会員ランク機能を標準搭載 |
| 拡張性 | シンプルで、カスタマイズは限定的 | API連携、アップセル/クロスセルなど高度な拡張機能(上位プラン) |
シナリオ別:どちらを選ぶべきか
まずは低コストでサブスクを試したい場合
こんなケースなら、Shopify Subscriptions寄りです。
- これからサブスクを試したいが、売上規模はまだ読めない
- 単品の定期便(例:コーヒー豆、サプリ、コスメ)をシンプルに始めたい
- アプリ費用はできるだけ抑えたい
理由はシンプルで、
- アプリ自体は無料
- Shopify管理画面との一体感が高い
- プラン作成と基本的な顧客マイページが揃っている
からです。
「まず1商品から定期便をスタートして反応を見る」フェーズでは、Shopify Subscriptionsで十分なことが多いです。
日本市場向けの本格サブスク・定期通販を作り込みたい場合
一方で、次のような状況なら、定期購買が有力候補になります。
- サブスクを売上の柱に育てたい
- 初回割引、会員ランク、詳細なレポートなど、LTVを伸ばす施策も重視したい
- 顧客マイページのUI・機能を日本のユーザーに合わせて作り込みたい
- 社内に英語が得意なメンバーが少なく、日本語サポートのあるアプリを使いたい
定期購買は
- 日本語サポートと豊富な導入事例
- 会員ランク・レポート・アップセルなど、LTV改善に直結する機能
- Enterpriseではマイページフルカスタマイズ・API連携も可能
といった点から、日本の定期通販モデルと相性が良いアプリです。
月商とコストのバランスから見た選び方
ざっくりとした目安としては、
- サブスク売上が小さい・実験段階
→ Shopify Subscriptionsを軸にする - サブスク売上が伸びてきて、本格的に育てたい
→ 定期購買のStandard(49ドル+1%)を検討 - サブスクの売上規模が大きく、マイページやシステム連携をガッツリ作り込みたい
→ 定期購買のEnterprise(299ドル+1%)も視野に
といった階段をイメージすると判断しやすいです。
導入前に必ずチェックしておきたいポイント
どちらを選ぶにせよ、共通して確認しておきたい項目を整理します。
Shopify Subscriptionsを使う前に
- テーマがOnline Store 2.0に対応しているか
- 対応している決済方法(Shopify Paymentsなど)が使えるか
- サブスク向けのキャンセルポリシーを整備しているか
- 顧客アカウントを有効化しているか(ログインしてサブスク管理できるようにするため)
定期購買を使う前に
- アプリ費用(固定+1%手数料)をサブスク売上のどの程度まで許容できるか
- Freeプランで十分にテストし、本番環境への切り替えタイミングを決めているか
- 長期的にStandard/Enterpriseの機能拡張をどこまで使うか(マイページカスタマイズ・API連携など)
まとめ:無料でシンプルに始めるか、日本向けに作り込むか
まとめると、
- Shopify Subscriptions
- 無料で使えるShopify公式アプリ
- シンプルな定期便には十分
- サブスクを「まず試す」「コストを抑えて導入する」フェーズ向き
- 定期購買(ハックルベリー)
- 日本語UI・サポートが充実した日本製アプリ
- 初回割引・会員ランク・高度なマイページ・レポートなど、日本の定期通販に必要な機能が網羅的
- サブスクを売上の柱に育てたいフェーズ向き
という構図になります。
実際のストアでどちらが向いているかは、
- 商品ジャンル(食品・コスメ・サプリ・D2C など)
- 想定しているサブスク月商
- どこまでLTV施策やマイページ体験を作り込みたいか
- 英語ドキュメントにどこまで対応できるか
によって最適解が変わります。
もし、
- 想定月商(サブスク部分だけでだいたいどのくらいを目指しているか)
- 扱っている商材
- すでに検討しているアプリ(あれば)
などが分かれば、その前提に合わせて
- どちらをベースにすべきか
- どの段階で乗り換え(または併用)を検討すべきか
まで、もう一段具体的な判断フローも一緒に組み立てられます。
ぜひお気軽にお問い合わせください。
























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