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Adobe Campaign Standard(ACS)完全ガイド 第15章 データ連携(Import・Export・API・SFTP・ETL)完全解説

Adobe Campaign StandardをCRM基盤として活用するためのシステム連携入門

Adobe Campaign Standard(ACS)を導入した企業の多くは、最初はメール配信から利用を開始します。

しかし、CRM施策が高度化するにつれて次のような要望が出てきます。

  • ECサイトの購入データを連携したい
  • Salesforceの顧客情報を取り込みたい
  • 会員情報を毎日自動更新したい
  • LINEや広告データと連携したい
  • カゴ落ちデータを取り込みたい

これらを実現するために必要なのが、

データ連携(Data Integration)

です。

実際のACSプロジェクトでは、

メール作成よりも

データ連携設計

の方が工数が大きくなることも珍しくありません。

本章では、実務で利用される主要な連携方式と設計の考え方について詳しく解説します。


なぜデータ連携が重要なのか

CRMはデータが命

CRM施策は顧客理解から始まります。

例えば、

購入履歴がない

購入促進メール送信


購入履歴がある

クロスセル提案


この判断にはデータが必要です。


データ連携で実現できること

顧客情報統合

会員サイト

ACS


購買履歴活用

EC

ACS


営業情報活用

Salesforce

ACS


行動データ活用

Web閲覧

ACS


データ連携の全体像

実務では次のような構成が一般的です。

ECサイト

基幹システム

ETL

ACS

メール配信


ACSで利用できる主な連携方式

Import

ファイル取込


Export

データ出力


API

リアルタイム連携


SFTP

定期ファイル連携


ETL

データ加工連携


Import(データ取込)

Importとは

外部データをACSへ取り込む機能です。


CSV

ACS

Profile更新


Importの利用例

会員情報

氏名

メール

住所


購買履歴

注文番号

購入日

購入金額


店舗情報

店舗ID

店舗名

担当者


CSV取込の基本

ファイル形式

一般的にはCSV

です。


email,name,birthday

sample@example.com,山田太郎,1990-01-01


Import Workflow

ACSではWorkflowを利用します。


File Transfer

Load File

Update Data

完了


File Transfer

役割

SFTPからファイル取得


ローカルアップロード


クラウド取得


Load File

役割

CSVを読み込む


区切り文字


文字コード


カラム定義


設定可能


Update Data

役割

データ更新


既存更新


新規追加


両方可能


Incremental Update

差分更新

毎回全件更新ではなく

変更分のみ更新


実務では推奨


Export(データ出力)

Exportとは

ACSのデータを外部へ出力

する機能です。


利用例

配信結果


会員情報


開封履歴


クリック履歴


Export Workflow

Query

Extract File

File Transfer

SFTP


API連携とは

APIの定義

システム同士が直接通信する仕組み

です。


APIのメリット

リアルタイム

即時反映


自動化

手作業不要


正確性

人的ミス削減


実務で多いAPI連携

会員登録

会員サイト

API

ACS


即時登録


注文完了

EC

ACS

注文データ反映


問い合わせ

フォーム

ACS

自動メール


REST API

ACSではREST APIを利用します。


主な用途

Profile登録


Profile更新


イベント送信


配信トリガー


Authentication(認証)

なぜ必要か

不正アクセス防止


OAuth認証

ACSでは一般的にOAuthを利用


SFTP連携

SFTPとは

安全なファイル転送方式

です。


多くの企業で採用されています。


なぜSFTPが多いのか

既存システムとの連携が容易


運用実績が豊富


セキュリティ対応しやすい


SFTP連携例

基幹システム

CSV生成

SFTP配置

ACS取得

更新


ETLとは

ETLの定義

Extract

Transform

Load

の略です。


役割

データ加工

変換

統合


ETLツール例

Talend


Informatica


AWS Glue


ETLが必要な理由

データ形式が異なるためです。


EC

購入金額


基幹

売上金額


名称統一必要


Salesforce連携

よくある構成

Salesforce

リード情報

ACS

ナーチャリング


活用例

資料請求

Salesforce

ACS

ステップメール


Shopify連携

ECで最も多いケース

Shopify

顧客情報

注文情報

ACS


活用例

購入履歴活用


カゴ落ち施策


VIP抽出


データ更新の考え方

全件更新

毎回すべて更新


簡単


負荷大


差分更新

変更分のみ


推奨


データ品質管理

CRM成功の前提

データ品質

です。


よくある問題

重複データ

同一人物が複数登録


不正データ

メール形式不正


欠損データ

生年月日未入力


データクレンジング

定期的に実施

重複除去


欠損確認


異常値確認


実務でよくある連携フロー

ECサイト

会員登録

ACS

Welcomeメール


注文完了

ACS

クロスセル


BtoB企業

資料請求

Salesforce

ACS

ナーチャリング


教育サービス

説明会申込

ACS

リマインド

契約促進


エラー監視

毎日確認すべき項目

Import成功件数


Export成功件数


APIエラー


SFTP接続エラー


障害時の対応

原因切り分け

ファイル

API

認証

データ


順番に確認


ベストプラクティス

データ項目定義書を作る

必須


命名ルールを統一

保守性向上


差分更新を採用

性能改善


エラーログ監視

自動化


テスト環境で検証

本番直更新禁止


よくある失敗

Profileへ全データ投入

肥大化


リアルタイム不要なのにAPI採用

コスト増


ファイル仕様書なし

障害多発


重複管理なし

分析不能


システム担当者が理解すべきこと

ACSはメールツールではなく、

CRMデータ活用基盤

です。

そのため、

データ連携設計

データ品質管理

マーケティング活用

という順番で考える必要があります。


まとめ

データ連携はACSプロジェクトの成功を左右する最重要領域の1つです。

特に理解しておくべきなのは、

  • Import
  • Export
  • SFTP
  • API
  • ETL

の5つです。

実務では、

リアルタイム性が必要なものはAPI、

定期更新はSFTP、

大量データ処理はETL

という使い分けが一般的です。

優れたCRM施策は、

優れたデータ連携基盤の上に成り立っています。

ACS担当者はメール作成だけでなく、

データの流れを理解することで、より高度なCRM設計ができるようになります。


次章予告

第16章では、

権限管理・ユーザー管理・組織運用(Administration)完全解説

を行います。

  • ユーザー作成
  • 権限ロール
  • セキュリティ管理
  • 承認フロー
  • 運用体制設計
  • 大企業での管理方法

など、管理者向けの運用ノウハウを詳しく解説していきます。

株式会社AO 吉川悠太

株式会社AO 吉川悠太

岡山県生まれ。一橋大学を卒業後、株式会社ツムラに入社。10年間、営業・Web集客・AI開発を経験。2024年、EC制作・集客の株式会社AOを創業。

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