【一覧表】3プランの主な違い
Shopifyの主要な料金プラン「ベーシック」「スタンダード」「プレミアム」は、月額料金だけでなく、手数料率や使える機能に違いがあります。まずは、その全体像を一覧表で比較し、それぞれの特徴を掴みましょう。
月額料金と各種手数料
コストに直結する料金と手数料の比較です。特にクレジットカード手数料は、売上が増えるほど影響が大きくなります。
| 項目 | ベーシック | スタンダード | プレミアム |
|---|---|---|---|
| 月額料金(月払い) | 4,850円 | 13,500円 | 58,500円 |
| 国内カード手数料 | 3.55% | 3.4% | 3.25% |
機能面の主な違い
事業の運営体制や分析の深さに影響する、機能面での主な違いは以下の通りです。
| 項目 | ベーシック | スタンダード | プレミアム |
|---|---|---|---|
| スタッフアカウント数 | 2人 | 5人 | 15人 |
| レポート機能 | 基本レポート | 標準レポート | カスタムレポート |
各プランの対象事業者
これらの違いから、各プランは以下のような事業者を対象としています。
- ベーシック:個人事業主、ECサイトの初心者、スモールスタートを切りたい方。
- スタンダード:ビジネスが成長期に入り、複数人での運営や詳細な分析が必要な事業者。
- プレミアム:売上規模が大きく、コスト削減と運営の高度化・効率化を目指す事業者。
手数料率の比較と損益分岐点
プラン選びで最も重要なのが、月額料金と手数料率のバランスです。売上規模に応じて、上位プランの方がトータルコストが安くなる「損益分岐点」が存在します。
クレジットカード手数料
Shopifyペイメントを利用した場合、プランが上がるごとに国内カードの決済手数料率が0.15%ずつ安くなります。このわずかな差が、売上が増えるにつれて大きな金額差となって現れます。
海外取引の手数料
海外発行カードでの決済手数料も、プランが上がるごとに安くなります。また、Shopifyペイメント以外の決済方法を利用した場合にかかる取引手数料も、ベーシックの2.0%に対し、スタンダードは1.0%、プレミアムは0.6%と大幅に下がります。
アップグレードの判断基準
月額料金の差額と、手数料率の差から損益分岐点を計算できます。例えば、ベーシックからスタンダードへアップグレードする場合、月商が約580万円を超えたあたりで、手数料の削減額が月額料金の増加額を上回り、スタンダードプランの方がお得になります。これがアップグレードを検討する一つの明確な基準です。
機能面での具体的な違い
コスト以外の機能面、特にスタッフアカウントとレポート機能の違いは、事業の運営効率や戦略立案の質に大きく影響します。
スタッフアカウントの上限
事業が拡大し、受注管理、顧客対応、商品登録などを複数人で分担する必要が出てきた場合、スタッフアカウントの追加が必要になります。オーナーアカウントを共有するのはセキュリティ上危険です。スタッフが3人以上になったら、スタンダードプランへの移行を検討すべきでしょう。
レポートと分析機能
スタンダードプランで利用可能になる「標準レポート」では、顧客別の売上や利益、流入元別のコンバージョンなど、より深い分析が可能になります。これにより、「どの広告経由のお客様が優良顧客になっているか」といった、データに基づいたマーケティング戦略を立てることができます。
国際販売(越境EC)機能
プレミアムプランでは、海外販売を本格的に行うための機能が強化されます。特に、チェックアウト時に国ごとの関税や輸入税を自動で計算・表示する機能は、お客様とのトラブルを防ぎ、スムーズな国際取引を実現する上で非常に強力です。
まとめ
Shopifyのプラン選びは、現在の事業フェーズと将来の展望を元に判断することが重要です。以下のシンプルな基準で選んでみましょう。
- ベーシック:EC初心者から月商500万円規模まで。まずはここから。
- スタンダード:月商580万円超、またはスタッフが3人以上になったら検討。
- プレミアム:月商が数千万規模になり、手数料のメリットを最大化したい場合に選択。
どのプランも、いつでも簡単アップグレード・ダウングレードが可能です。まずは「ベーシック」で安心してスタートし、ビジネスの成長に合わせて最適なプランへと見直していくのが、最も賢明な選択と言えるでしょう。









コメント