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【思わずクスッ!】面白いマーケティング事例10選!成功の秘訣を大公開

あなたは「面白いマーケティング事例」を探していませんか? 消費者の心を掴み、売上アップに繋げるユニークな施策の数々。思わずクスッと笑ってしまうような、それでいて効果的なマーケティング事例を知りたいと思いませんか?

この記事では、記憶に残る、話題になったマーケティング事例を10個厳選して紹介します。成功の秘訣を探り、自社のマーケティング戦略に活かせるヒントを探している方、競合他社との差別化を図りたいと考えている方、必見です。

目次 [非表示]

面白いマーケティング事例とは?

「面白いマーケティング事例」とは、単に笑いを誘うだけでなく、消費者の興味関心を惹きつけ、記憶に残るような独創的な手法を用いたマーケティング施策を指します。斬新なアイデア、ユーモア、サプライズ、感動など、様々な要素が組み合わさることで「面白さ」が生み出され、商品やサービス、ひいては企業そのもののイメージ向上、認知度向上、売上増加に繋がります。

消費者の心を掴む「面白さ」の重要性

現代社会は情報過多の時代と言われ、消費者は日々無数の広告や情報に晒されています。そんな中、消費者の心を掴み、行動を促すためには、ただ情報を発信するだけでは不十分です。「面白さ」は、消費者の注意を引きつけ、記憶に残りやすくする強力な武器となります。面白さを取り入れたマーケティングは、他の情報に埋もれることなく、消費者の心に深く刻まれ、購買意欲を高める効果が期待できます。

また、SNSの普及により、消費者が情報を拡散する力も強まっています。「面白い」と感じた情報は、口コミやSNSで拡散されやすく、大きな宣伝効果を生み出す可能性を秘めています。そのため、マーケティングにおいて「面白さ」を追求することは、費用対効果の高い施策と言えるでしょう。

記憶に残るマーケティングで競合に差をつける

多くの企業がしのぎを削る現代において、競合他社との差別化は重要な課題です。「面白さ」は、他社にはない独自の価値を提供し、ブランドイメージを確立する上で大きな役割を果たします。消費者は、単に商品やサービスの機能だけでなく、企業の姿勢やメッセージにも共感を求めるようになっています。ユニークで記憶に残るマーケティングは、企業の個性を際立たせ、競合との差別化に繋がるだけでなく、強いブランドロイヤルティを育むことにも繋がります。

さらに、「面白さ」は、消費者にポジティブな感情を抱かせ、企業への好感度を高める効果も期待できます。笑いや感動、驚きといった感情は、企業と消費者との間に emotional な繋がりを築き、長期的な関係構築を促します。このような関係性は、価格競争に巻き込まれることなく、安定した売上を確保するために不可欠です。

メリット詳細
記憶に残る情報過多の時代において、消費者の記憶に残りやすい。
口コミ効果SNS等で拡散されやすく、口コミによる宣伝効果が期待できる。
差別化他社にはない独自の価値を提供し、競合との差別化に繋がる。
好感度向上消費者にポジティブな感情を抱かせ、企業への好感度を高める。
ロイヤルティ向上企業への愛着を育み、リピーター獲得に繋がる。

これらの要素を踏まえ、消費者庁の動向や公正取引委員会のガイドラインなども考慮しながら、倫理的に問題のない範囲で「面白さ」を追求していくことが、マーケティング成功の鍵と言えるでしょう。

事例1 カップヌードル「謎肉」キャンペーン

1971年の発売以来、長きにわたり愛され続けているカップヌードル。その独特の具材である「謎肉」は、長年その正体が謎に包まれており、消費者の間で様々な憶測が飛び交っていました。この「謎肉」の正体こそが、話題性のあるマーケティングを展開する上で大きな鍵となったのです。

「謎肉」の正体をめぐる話題作り

日清食品は、長年ベールに包まれていた「謎肉」の正体を、2017年に公式に発表しました。その正体は、豚肉と大豆由来の原料をミンチ状にし、フリーズドライ加工したもの。この発表は大きな話題を呼び、SNSを中心に拡散されました。「謎肉」の正体公開は、長年の謎が解き明かされるという期待感と、その意外性から、大きな話題を呼び、多くのメディアに取り上げられました。

さらに、日清食品は「謎肉祭」と銘打ったキャンペーンを展開。通常の10倍の量の「謎肉」が入った「カップヌードル ビッグ謎肉祭」を期間限定で発売しました。この商品は大きな話題となり、品薄状態が続出。「謎肉」を求める消費者の熱狂ぶりは、同社のマーケティング戦略の成功を物語っています。

日清食品はこのキャンペーンで「謎肉」の正体を明かすだけでなく、その製造工程を公開する動画を制作・公開しました。この動画は、消費者の好奇心を刺激し、製品への理解を深めることに貢献しました。日清食品ホールディングス ニュースリリース

SNSと連動したキャンペーン展開で拡散

日清食品は、SNSを活用したキャンペーンを積極的に展開することで、「謎肉」キャンペーンの話題性をさらに高めました。Twitterでは、「#謎肉」というハッシュタグを使った投稿キャンペーンを実施。ユーザーからの投稿を募り、「謎肉」に関する様々な意見や感想を共有することで、キャンペーンの認知度向上に繋げました。

キャンペーン内容効果
謎肉祭謎肉10倍の「カップヌードル ビッグ謎肉祭」を期間限定発売品薄状態となり、大きな話題に
Twitterキャンペーン「#謎肉」ハッシュタグを使った投稿キャンペーンキャンペーンの認知度向上、ユーザーエンゲージメント向上
製造工程公開動画謎肉の製造工程を公開製品への理解促進、ブランドイメージ向上

これらの施策により、「謎肉」キャンペーンは大きな成功を収め、カップヌードルのブランドイメージ向上にも大きく貢献しました。消費者の好奇心を刺激し、SNSでの拡散を促すことで、大きな話題を生み出すことに成功した好例と言えるでしょう。

事例2 日清食品「どん兵衛」CMシリーズ

日清食品の「どん兵衛」は、長年にわたり親しまれているロングセラー商品です。そのCMシリーズは、ユニークな設定や豪華なキャスティング、そして心温まるストーリー展開で、常に話題を呼んできました。特に近年は、俳優の星野源さんと女優の吉岡里帆さんを起用したシリーズが人気を博し、商品イメージの向上に大きく貢献しています。

星野源と吉岡里帆のコミカルな掛け合い

2017年からスタートした星野源さんと吉岡里帆さんが共演するCMシリーズは、ほっこりするストーリーと二人のコミカルな掛け合いが特徴です。「どんぎつね」として吉岡里帆さんが登場し、星野源さんと様々なシチュエーションで「どん兵衛」を食べる様子が描かれています。このシリーズでは、二人の自然な演技と絶妙な掛け合いが視聴者の共感を呼び、大きな話題となりました。特に、吉岡里帆さんの可愛らしい「どんぎつね」姿は、多くの視聴者の心を掴みました。このCMシリーズは、商品の購買意欲を高めるだけでなく、ブランドイメージの向上にも大きく貢献しました。

独特の世界観でブランドイメージを構築

「どん兵衛」のCMは、単に商品を紹介するだけでなく、独特の世界観を構築することで、ブランドイメージの確立に成功しています。特に、星野源さんと吉岡里帆さんが出演するシリーズでは、「きつねうどん」と「たぬきそば」のそれぞれの魅力を、ユーモラスかつ心温まるストーリーで表現しています。 また、CMソングにもこだわりがあり、毎回話題となる楽曲が使用されています。これらの要素が組み合わさることで、他のカップ麺ブランドとは一線を画す、独自のブランドイメージを構築することに成功しています。

過去のCMシリーズも、それぞれ時代を反映した設定や演出で、多くの視聴者に愛されてきました。例えば、1980年代には、俳優の役所広司さんを起用したCMが話題となりました。また、1990年代には、アニメーションを用いたCMが人気を集めました。このように、「どん兵衛」のCMは、常に時代に合わせて変化しながらも、一貫して「温かさ」や「親しみやすさ」といったブランドイメージを大切にしています。

年代CMの特徴出演者/テーマ
1980年代家族団らんをテーマにした心温まるストーリー役所広司
1990年代アニメーションを用いたコミカルな演出
2000年代様々なシチュエーションで「どん兵衛」を楽しむ様子を描く
2010年代〜星野源と吉岡里帆の共演によるコミカルで心温まるストーリー星野源、吉岡里帆

「どん兵衛」のCMシリーズの歴史や詳細については、日清のどん兵衛ブランドサイトで確認できます。

事例3 サントリー「BOSS」のCM

サントリー「BOSS」のCMは、長年にわたり、様々な切り口で消費者の心を掴んできました。中でも、トミー・リー・ジョーンズ演じる宇宙人ジョーンズを起用したシリーズは、その代表格と言えるでしょう。本項では、このCMの面白さや成功の秘訣を紐解き、マーケティング戦略における示唆を探ります。

トミー・リー・ジョーンズ演じる宇宙人ジョーンズ

1992年の発売開始以来、「BOSS」は働く人を応援するブランドとして、様々なCMを展開してきました。その中でも、2006年からスタートした宇宙人ジョーンズシリーズは、異色の存在感を放っています。ハリウッド俳優トミー・リー・ジョーンズを起用し、地球調査のためにやってきた宇宙人ジョーンズが、様々な職業を体験する中で、働く人々の苦労や喜びに触れる様子を描いています。ジョーンズの冷静な語り口と、時にコミカルな演技は、視聴者に強い印象を残し、ブランドイメージの向上に大きく貢献しました。

ユーモアと共感を呼ぶストーリー展開

「BOSS」のCMの魅力は、単なる商品の宣伝に留まらない、ストーリー性のある展開にあります。宇宙人ジョーンズという非日常的な設定でありながら、描かれるのは働く人々の日常であり、視聴者はジョーンズを通して、自身の仕事や人生について考えさせられるのです。また、各CMには、時代を反映したテーマや社会問題が織り込まれており、視聴者の共感を呼ぶとともに、時代との共鳴も生み出しています。例えば、コロナ禍におけるエッセンシャルワーカーへの感謝や、働き方改革といったテーマを取り上げたCMは、大きな反響を呼びました。

CMのユーモラスな演出も、人気の秘訣です。ジョーンズの飄々とした態度や、周囲の人々とのコミカルなやり取りは、見る人に笑いを提供するだけでなく、商品の持つ「ほっと一息つける」というイメージを効果的に伝えています

多彩なバリエーションとシリーズ展開

宇宙人ジョーンズシリーズは、単発のCMではなく、長期にわたるシリーズ展開によって、ブランドイメージの定着に成功しています。様々な職業を体験するジョーンズの姿を通して、働く人々の多様性を描き出すとともに、「BOSS」というブランドが、あらゆる働く人を応援しているというメッセージを強く印象付けています。

年代CMの特徴ターゲット層
2006年~宇宙人ジョーンズが様々な職業体験働くすべての人
2010年代時代を反映した社会問題も描写社会問題に関心のある層
2020年代コロナ禍のエッセンシャルワーカーへの感謝幅広い世代

「BOSS」のCMは、サントリー公式ウェブサイトでも視聴できます。時代と共に変化するCMの内容やメッセージにも注目すると、より深く「BOSS」のマーケティング戦略を理解できるでしょう。

事例4 ソフトバンク「白戸一家」シリーズ

ソフトバンクの「白戸一家」シリーズは、2007年のブランド統合に合わせて開始されたテレビCMシリーズです。白い柴犬のお父さん犬をはじめ、樋口可南子、上戸彩、ダンテ・カーヴァー、お父さん(北大路欣也)といった個性豊かな家族の日常を描写し、幅広い世代から共感を集めました。コミカルなストーリー展開と、家族の温かさを描いた世界観が特徴で、ソフトバンクのブランドイメージ向上に大きく貢献しました。

お父さん犬を中心とした家族の日常

白戸家のCMは、一見普通の家族の日常を描いているように見えますが、お父さんが犬であるという非日常的な設定がユーモアを生み出しています。家族間の会話や、日常で起こる些細な出来事を題材に、共感できるストーリーを展開することで、視聴者の心を掴みました。また、時事ネタや流行を取り入れることで、常に新鮮な印象を与え続けています。

長期に渡るシリーズ展開で認知度向上

白戸一家シリーズは、15年以上続く長期に渡るCM展開によって、ソフトバンクのブランド認知度向上に大きく貢献しました。一貫した世界観とキャラクター設定を維持することで、視聴者にとって親しみやすい存在となり、ソフトバンクのブランドイメージを確立することに成功しました。また、シリーズを通して様々な商品やサービスのプロモーションを行うことで、効果的な広告展開を実現しています。

白戸一家シリーズの成功要因

白戸一家シリーズの成功要因は、以下の点が挙げられます。

要因詳細
親しみやすいキャラクター動物であるお父さん犬を筆頭に、個性豊かな家族構成が視聴者の共感を呼びました。
コミカルなストーリー展開日常的なシチュエーションにユーモアを交えることで、記憶に残るCMとなっています。
長期的なシリーズ展開一貫した世界観を維持することで、ブランドイメージの定着に成功しました。
効果的な広告展開CMを通して様々な商品やサービスのプロモーションを行い、認知度向上に繋げました。
時事ネタ・流行の反映常に新しい要素を取り入れることで、視聴者の関心を惹きつけ続けています。

これらの要素が組み合わさることで、白戸一家シリーズは長年にわたり愛される国民的CMへと成長しました。ソフトバンクのブランドイメージ向上に大きく貢献しただけでなく、日本の広告史に残る画期的なCMシリーズと言えるでしょう。

参考:「白戸家」シリーズがギネス世界記録™に認定 | ソフトバンク株式会社

事例5 江崎グリコ「ポッキー」のCM

江崎グリコの「ポッキー」は、そのユニークで印象的なCMの数々を通して、世界中で愛されるブランドとしての地位を確立しています。特に、音楽とダンスを効果的に活用したキャンペーンは、若者層を中心に大きな共感を呼び、ブランドイメージの向上に大きく貢献しています。その歴史を紐解きながら、代表的なCMとその成功の秘訣を探っていきましょう。

シェアハピダンスで世界中を巻き込む

2015年にスタートした「Pocky day」キャンペーンは、11月11日(ポッキーの日)に世界中の人々とポッキーの楽しさを分かち合うことを目的とした一大イベントです。このキャンペーンの中核を担ったのが、「シェアハピダンス」です。三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE をはじめとする著名アーティストとのコラボレーションにより制作されたキャッチーな音楽と、誰でも簡単に踊れる親しみやすい振り付けは、SNSを通じて爆発的に拡散されました。世界中の人々が「#PockyDay」のハッシュタグと共にダンス動画を投稿し、世界規模のムーブメントへと発展。このキャンペーンは、「シェアハピ」というキーワードを通して、ポッキーが持つ「分かち合う喜び」というブランドメッセージを効果的に世界中に発信することに成功しました。グリコニュースリリースを参照ください。

音楽とダンスで若者層にアプローチ

ポッキーのCM戦略におけるもう一つの特徴は、常に時代のトレンドを捉えた音楽とダンスを取り入れている点です。例えば、初期のCMでは、軽快なポップスに合わせて若者たちがポッキーを頬張る様子が描かれ、明るく元気なイメージを訴求していました。近年では、人気アーティストとのタイアップや、TikTokなどの動画プラットフォームとの連携を強化することで、常に新しい表現方法を模索し、若者層との接点を広げ続けています。ポッキーのCMは、単に商品を宣伝するだけでなく、音楽とダンスを通じて時代のムードを反映し、若者文化と共鳴することで、ブランドへの共感を深めていると言えるでしょう。

様々な展開で時代を捉える

年代CMの特徴ターゲット層
1990年代明るく元気なイメージ、ポップな音楽若者全般
2000年代恋愛をテーマにしたストーリー、切ない音楽10代~20代の女性
2010年代~現在シェアハピダンス、SNSとの連携、グローバルな展開世界中の若者

このように、ポッキーのCMは、時代に合わせて変化しながらも、常に「楽しさ」「喜び」「共感」といった普遍的な価値を訴求し続けています。そして、その時代を象徴する音楽とダンスを取り入れることで、ターゲット層の心を掴み、ブランドへの愛着を育んできたのです。

事例6 湖池屋「KOIKEYA PRIDE POTATO」のこだわりマーケティング

湖池屋は、長年親しまれてきた「ポテトチップス のり塩」をはじめとする定番商品に加え、2016年に「KOIKEYA PRIDE POTATO」を発売し、高級ポテトチップス市場への参入を果たしました。これは、従来のスナック菓子のイメージを覆す、品質へのこだわりを前面に押し出した戦略で、大きな注目を集めました。

高級路線への転換とブランドイメージ刷新

湖池屋は、これまで「おやつカンパニー」として親しまれてきましたが、「KOIKEYA PRIDE POTATO」の発売を機に、「ポテトチップスの会社」へとブランドイメージを刷新することを目指しました。これは、長年培ってきたポテトチップス製造の技術力と品質への自信を基にした、大胆な戦略転換でした。

従来の低価格帯商品に加え、高価格帯商品を投入することで、ブランド全体の価値向上を図りました。これは、消費者の購買意欲を高めるだけでなく、小売店での棚の獲得競争においても有利に働くことが期待されました。

品質へのこだわりを前面に押し出したプロモーション

「KOIKEYA PRIDE POTATO」は、国産じゃがいも100%使用というこだわりだけでなく、独自の製法こだわりの味付けなど、品質へのこだわりを徹底的に追求しました。そのこだわりを伝えるため、テレビCMやウェブ広告だけでなく、店頭での試食販売やイベントなども積極的に展開しました。

具体的には、以下のようなこだわりが挙げられます。

こだわりポイント詳細
国産じゃがいも100%使用日本各地の契約農家から厳選されたじゃがいもを使用。それぞれの品種の特性を活かした最適な調理法を採用。
独自の製法「じゃがいもを丸ごとカット」じゃがいもを一度も冷凍せずに、皮付きのまま厚切りカット。素材本来の風味と食感を最大限に引き出す。
こだわりの味付け素材の味を引き立てる、シンプルながらも奥深い味付け。化学調味料無添加のものも展開。
パッケージデザイン高級感を演出する洗練されたデザイン。素材へのこだわりを視覚的に伝える。

これらのこだわりを消費者に効果的に伝えることで、高価格帯商品であることの妥当性を理解させ、購買意欲を高めることに成功しました。また、SNSを活用した情報発信や消費者との積極的なコミュニケーションも展開し、ブランドへの共感を醸成することに貢献しました。

「KOIKEYA PRIDE POTATO」の成功は、単なる新商品の発売ではなく、湖池屋のブランドイメージそのものを刷新する大きな転換点となりました。この成功体験は、他のスナック菓子メーカーにも大きな影響を与え、高級路線への参入が相次ぐきっかけとなりました。湖池屋は、今後も品質へのこだわりを追求し、新たな価値を提供し続けることで、更なる成長を目指しています。

参考:湖池屋 KOIKEYA PRIDE POTATO ブランドサイト

事例7 ロッテ「Fit’s」のCM

ロッテ「Fit’s」のCMは、その独特の音楽とコミカルなダンス、そして印象的なキャッチコピーで、大きな話題を呼びました。ターゲット層である若年層を中心に、爆発的なヒット商品へと押し上げたCM戦略について詳しく見ていきましょう。

佐々木希のコミカルなダンスとキャッチコピー

Fit’sのCMといえば、佐々木希さんをはじめとする出演者たちのコミカルなダンスが印象的です。首をカクカクと動かす独特の振り付けは、「Fit’sダンス」として視聴者の間で大きな話題となり、多くの人が真似をするなど社会現象にまで発展しました。このダンスは、振付師の南流石さんが考案したもので、商品名である「Fit’s」にちなんで、体のパーツを「フィット」させる動きを取り入れています。キャッチーで覚えやすい振り付けは、動画共有サイトやSNSを通じて拡散され、Fit’sの認知度向上に大きく貢献しました。

また、「噛むとフニャンフニャン♪」というキャッチコピーも、Fit’sのCM成功の要因の一つです。このキャッチコピーは、Fit’sの独特の食感を見事に表現しており、一度聞いたら忘れられないフレーズとして消費者の記憶に深く刻まれました。CMソングも、このキャッチコピーを歌詞に取り入れることで、さらに印象的なものとなっています。音楽は、capsuleの中田ヤスタカ氏が手掛けたもので、軽快なエレクトロサウンドが若者層の心を掴みました。

ターゲット層の共感を呼ぶ世界観

Fit’sのCMは、ターゲット層である若年層の共感を呼ぶ世界観を巧みに作り出しています。明るくポップな色彩、コミカルなダンス、そしてキャッチーな音楽は、若々しいイメージを演出しており、ターゲット層に効果的に訴求しています。また、CMには、当時人気絶頂だった佐々木希さんをはじめ、佐藤健さん、田中麗奈さんなど、旬なタレントを起用することで、話題性を高め、若者層の注目を集めることに成功しました。

さらに、CMの内容も、日常生活の一コマを切り取ったような親しみやすいものとなっています。友達同士でFit’sを食べるシーンや、勉強中にFit’sを噛むシーンなど、共感しやすいシチュエーションを描くことで、視聴者の感情移入を促し、購買意欲を高める効果を狙っています。このような戦略が功を奏し、Fit’sは若者を中心に大ヒット商品となりました。

項目内容
出演者佐々木希、佐藤健、田中麗奈など
振付師南流石
音楽中田ヤスタカ(capsule)
キャッチコピー噛むとフニャンフニャン♪

Fit’sのCM戦略は、ロッテ公式サイトでも紹介されています。Fit’sの歴史やCMギャラリーなど、様々な情報が掲載されているので、興味のある方はぜひご覧ください。

事例8 ガリガリ君「値上げ」騒動

1991年の発売以来、長らく70円(税抜)という価格を維持してきた赤城乳業の看板商品「ガリガリ君」。消費者の財布に優しい価格設定は、長きにわたり愛され続ける大きな要因の一つでした。しかし、物価高騰の波はガリガリ君にも容赦なく押し寄せ、2016年、ついに25年ぶりの値上げが発表されました。

この値上げ劇は、単なる価格改定にとどまらず、大きな社会現象へと発展しました。当時の赤城乳業の社長が涙ながらに値上げを発表する記者会見は多くのメディアで取り上げられ、SNS上でも大きな話題となりました。長年価格を据え置いてきた企業努力、そして苦渋の決断に対する消費者の共感は大きく、値上げに対する批判はほとんど見られませんでした。むしろ、値上げを支持する声や、赤城乳業を応援する声が多数寄せられました。

25年間価格を据え置いた企業努力

赤城乳業は、25年間もの間、原材料価格や人件費の上昇などを企業努力によって吸収し、ガリガリ君の価格を維持してきました。製造工程の効率化、コスト削減など、あらゆる手を尽くして価格据え置きに尽力した姿勢は、多くの消費者の心を掴みました。値上げ発表の記者会見で語られた社長の言葉は、その努力の大きさを物語っています。

出来事
1991年ガリガリ君発売 (希望小売価格70円)
2016年25年ぶりの値上げ (60円→70円に)

この表からもわかるように、ガリガリ君の価格は実に四半世紀もの間、据え置かれていたことがわかります。この事実は、値上げ発表時に多くの消費者に衝撃と同時に、企業努力への深い感銘を与えました。

値上げに対する消費者の反応と共感

値上げに対する消費者の反応は、多くの企業が想像するものとは大きく異なっていました。批判や反発ではなく、理解と共感の声が大多数を占めたのです。SNS上では、「25年間もよく頑張った」「値上げしても買う」といった応援メッセージが溢れ、中には「もっと高くてもいい」という意見も見られました。この現象は、赤城乳業の長年の企業努力、そして誠実な姿勢が消費者にしっかりと伝わっていたことを証明しています。

ガリガリ君の値上げ騒動は、価格改定というネガティブな出来事を、企業と消費者の絆を深めるポジティブな出来事へと転換させた、稀有なマーケティング事例と言えるでしょう。赤城乳業の誠実な姿勢と、消費者の温かい共感は、多くの企業にとって学ぶべき点が多いのではないでしょうか。

参考:赤城乳業株式会社「価格改定のお知らせ」

事例9 シャープ公式Twitterアカウント「中の人」

シャープ公式Twitterアカウントは、企業アカウントらしからぬユニークなツイートで注目を集め、「中の人」と呼ばれ親しまれています。家電メーカーの公式アカウントでありながら、まるで一人の人間がツイートしているかのような親近感あふれる発信は、多くのフォロワーを獲得し、企業イメージ向上に大きく貢献しています。その成功の秘訣を探ってみましょう。

企業アカウントらしからぬユニークなツイート

シャープ公式Twitterアカウントは、製品情報の発信だけでなく、時事ネタや流行語を取り入れたツイート、ユーモラスな自虐ネタ、他企業アカウントとの軽妙なやり取りなど、多様なコンテンツを配信しています。まるで友人のような親しみやすさが、フォロワーの共感を呼び、大きな反響を呼んでいます。例えば、競合他社とのユーモアあふれる掛け合いは、広告宣伝とは異なる形で企業の存在感を示し、好印象を与えています。また、フォロワーからの質問や意見にも積極的に回答し、双方向のコミュニケーションを大切にしています。

親近感の醸成とフォロワー増加

シャープ公式Twitterアカウントの「中の人」は、企業の顔としてではなく、一個人としてフォロワーと繋がりを持つことを意識しています。この親近感あふれる姿勢が、多くのフォロワーの心を掴み、ブランドロイヤリティの向上に繋がっています。単なる情報発信だけでなく、フォロワーとの会話を楽しむことで、企業イメージを柔らかく、より人間味あふれるものへと変化させています。これは、従来の企業広報活動とは一線を画す、ソーシャルメディア時代の新しい企業コミュニケーションの形と言えるでしょう。

成功のポイント

シャープ公式Twitterアカウントの成功は、以下の3つのポイントに集約できます。

ポイント詳細
親近感のあるトーンまるで友人と話しているかのような、親しみやすい言葉遣いを心がけています。
双方向コミュニケーションフォロワーからのリプライやDMに積極的に返信し、双方向のコミュニケーションを図っています。
タイムリーな情報発信時事ネタやトレンドに即した情報を発信することで、常にフォロワーの関心を集めています。

これらの要素が組み合わさることで、他の企業アカウントとは一線を画す、独自の存在感を確立しています。シャープの事例は、ソーシャルメディアにおける企業コミュニケーションの可能性を示す好例と言えるでしょう。

参考:シャープ公式Twitter「中の人」交代劇の裏側 フォロワー数10倍にした伝説担当者が語るSNS活用術(ITmedia NEWS) – Yahoo!ニュース

事例10 くら寿司「ビッくらポン!」

回転寿司チェーン「くら寿司」の「ビッくらポン!」は、エンターテイメント性を加えた革新的な顧客体験を提供する代表的なマーケティング事例です。食事と共にゲーム感覚で楽しめる仕掛けが、ファミリー層を中心に幅広い世代から支持を集め、リピーター獲得に大きく貢献しています。

「ビッくらポン!」とは? その魅力と仕組み

「ビッくらポン!」は、5枚の皿をテーブルに設置された投入口に投入すると、店内に設置された大型モニターでルーレットゲームがスタートする仕組みです。ルーレットが当たりに止まると、カプセルに入った景品「ガチャ玉」がもらえます。景品はアニメやゲームとのコラボレーションなど、様々な種類が用意されており、コレクター心をくすぐる仕掛けとなっています。このゲーム性は、食事の楽しさを増幅させ、顧客に特別な体験を提供しています。特にファミリー層にとっては、子どもが食事に飽きてしまうのを防ぎ、楽しい時間を共有できるエンターテイメントとして高く評価されています。

顧客体験価値を高める仕掛け

「ビッくらポン!」は、単なる景品獲得のゲームではなく、顧客体験価値を高めるための様々な工夫が凝らされています。例えば、景品の種類は定期的に更新され、常に新しい驚きを提供しています。また、期間限定のキャンペーンやコラボレーション企画なども実施され、顧客の興味を引きつけ続けています。これらの工夫により、顧客は「ビッくらポン!」を体験するためにくら寿司を再訪するようになり、リピーター獲得に繋がっています。

「ビッくらポン!」のマーケティング効果

「ビッくらポン!」は、くら寿司のブランドイメージ向上、集客力向上、売上向上に大きく貢献しています。以下に、具体的なマーケティング効果をまとめました。

効果内容
ブランドイメージの向上「楽しい」「エンターテイメント性が高い」といったポジティブなイメージを確立し、他社との差別化に成功。ファミリー層を中心に幅広い世代から支持を集めています。
集客力の向上「ビッくらポン!」を目当てに来店する顧客が増加。特にファミリー層への集客効果は高く、週末の混雑は顕著です。また、リピーター獲得にも貢献しています。
売上向上「ビッくらポン!」を体験するために、顧客はより多くの寿司を注文する傾向があります。これにより、客単価の向上に繋がっています。また、景品獲得の喜びが顧客満足度を高め、リピート来店を促進しています。

「ビッくらポン!」は、顧客に「楽しさ」と「驚き」を提供することで、くら寿司のビジネス成長に大きく貢献していると言えるでしょう。また、このシステムは、顧客の行動を分析し、マーケティング戦略に反映させるための貴重なデータ収集ツールとしても活用されています。例えば、どの景品が人気があるか、どの時間帯に利用が多いかなどを分析することで、より効果的なキャンペーン企画や店舗運営が可能になります。くら寿司は、この「ビッくらポン!」の成功を基に、更なる顧客体験の向上を目指し、新たなサービス開発にも力を入れています。

参考:くら寿司|ビッくらポン!

まとめ

この記事では、思わずクスッと笑ってしまうような、記憶に残る面白いマーケティング事例を10個紹介しました。

カップヌードル「謎肉」キャンペーンのように消費者の好奇心を刺激する仕掛けや、どん兵衛CMの星野源さんと吉岡里帆さんのコミカルな掛け合いによる独特の世界観の構築など、様々な手法がありました。成功の秘訣は、消費者の心を掴み、共感を呼ぶクリエイティブな発想と、SNSなどを活用した効果的な情報拡散です。また、ソフトバンク「白戸一家」や江崎グリコ「ポッキー」のシェアハピダンスのように、長期的なシリーズ展開や世界観の一貫性も、ブランドイメージの定着に大きく貢献します。湖池屋「KOIKEYA PRIDE POTATO」のように、品質へのこだわりを前面に押し出すことで、ブランドイメージを刷新し、新たな顧客層を獲得する事例も見られました。さらに、シャープ公式Twitterアカウントのように、企業アカウントらしからぬユニークな発信で親近感を醸成する手法も注目されています。

これらの事例から、面白いマーケティングは、単に笑いを誘うだけでなく、企業のブランドイメージ向上や売上増加に繋がる効果的な戦略であることがわかります。今後のマーケティング活動のヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。

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