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Shopify:カゴ落ち客を追跡!「チェックアウト離脱」の活用法

「チェックアウト離脱」とは?

ECサイト運営における永遠の課題、それが「カゴ落ち」です。お客様が商品をカートに入れたにもかかわらず、購入を完了せずにサイトを離れてしまう現象を指します。Shopifyの「チェックアウト離脱」は、この失われた販売機会を取り戻すための、非常に強力な機能です。

カゴ落ちした顧客のリスト

「チェックアウト離脱」とは、Shopifyの管理画面の一機能で、購入手続きの途中で離脱したお客様の情報(カートの中身や連絡先など)を一覧で確認できる場所です。どの顧客が、どの商品を、いつ購入しようとしてやめたのかが記録されており、売上回復のための貴重なデータソースとなります。

なぜ顧客情報を把握できるのか

「購入を完了していないのに、なぜメールアドレスが分かるの?」と不思議に思うかもしれません。これは、お客様が決済情報(クレジットカード番号など)を入力する前の段階で、氏名やメールアドレスを入力した時点で、Shopifyがその情報を一時的に保存しているためです。この仕組みにより、購入を完了しなかった顧客にもアプローチが可能になります。

売上を回復させる大きなチャンス

お客様が購入をやめた理由は様々ですが、「他のサイトと比較していたら忘れてしまった」「急な用事で中断した」といったケースも少なくありません。このような「うっかり離脱」したお客様に対して、適切なタイミングでリマインドを送ることで、一度は失いかけた売上を回復させられる大きなチャンスが生まれます。

自動メール送信の設定方法

チェックアウト離脱客へのアプローチで最も効果的なのが、リマインドメールの自動送信です。Shopifyには、このメールを自動で送信する機能が標準で備わっており、簡単な設定だけで利用できます。

設定画面へのアクセス

この機能は、管理画面の「設定」>「チェックアウト」の中にあります。ページを下にスクロールしていくと、「チェックアウト離脱のメール」というセクションがあり、「メールを自動的に送信する」というチェックボックスをオンにするだけで、機能が有効になります。

送信タイミングを設定する

メールを送信するタイミングは、お客様が離脱してから「1時間後」「6時間後」「10時間後」「24時間後」から選択できます。一般的には、お客様の記憶が新しいうちであり、かつ、しつこいと感じさせない「10時間後」が最も効果的だと言われています。

テンプレートをカスタマイズ

送信されるメールの文面は、Shopifyがあらかじめ用意したテンプレートがベースとなりますが、「カスタマイズ」リンクから内容を編集することも可能です。ストアのブランドイメージに合わせた言葉遣いに修正したり、後述するディスカウントコードを追加したりすることで、より効果を高めることができます。

効果を高めるための工夫

自動送信メールは、少し工夫を加えるだけで、その回復率をさらに向上させることが可能です。お客様の「買いに戻りたい」という気持ちを後押しする、3つの簡単なテクニックをご紹介します。

件名を工夫して開封率を上げる

メールはお客様に開封されなければ意味がありません。標準の件名でも機能しますが、よりパーソナルな件名にすることで開封率を高めることができます。

【件名例】
「【ストア名】お買い忘れはございませんか?」
「カートに残っている商品についてのお知らせ」

ディスカウントコードを含める

価格がネックで購入をためらったお客様に対して、限定のディスカウントコード(クーポン)は非常に強力なインセンティブになります。メールのテンプレートを編集し、「今ならこのクーポンコード利用で10%オフ!」といった特典を追記することで、購入への最後のひと押しとなります。

手動でのメール送信

特に高額な商品がカゴ落ちした場合など、個別にアプローチしたいケースでは、手動でメールを送ることも有効です。チェックアウト離脱のリストから該当の顧客を選び、「リカバリーメールを送信」ボタンから、個別メッセージを添えてメールを送信できます。

まとめ

Shopifyの「チェックアウト離脱」機能と、それに連動した自動リカバリーメールは、一度設定すれば自動で売上回復に貢献してくれる、非常に費用対効果の高いマーケティングツールです。多くのストアでは、失われた売上の5%〜10%が、この機能によって回復されると言われています。設定は数分で完了します。まだ有効にしていない方は、今すぐ設定を見直し、眠っている売上の機会を掘り起こしましょう。

株式会社AO 吉川悠太

株式会社AO 吉川悠太

岡山県生まれ。一橋大学を卒業後、株式会社ツムラに入社。10年間、営業・Web集客・AI開発を経験。2024年、EC制作・集客の株式会社AOを創業。

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