ドメイン接続の基本と事前準備
ECサイトの信頼性を高め、本格的なブランドとして認知されるために、「独自ドメイン」の設定は欠かせません。すでに「お名前.com」などの外部サービスで取得済みのドメインをShopifyストアに設定する「接続」という作業について、その基本と準備を解説します。
「接続」と「移管」の違い
ドメインの設定には「接続」と「移管」の2種類があります。
- 接続:ドメインの管理は現在のサービス(お名前.comなど)に残したまま、Shopifyのストアを表示させるよう「紐付け」だけを行う方法。初心者にはこちらがおすすめです。
- 移管:ドメインの管理自体を、現在のサービスからShopifyへ完全に引っ越しさせる方法。
この記事では、より簡単で一般的な「接続」の手順を解説します。
Shopify側でのドメイン追加
まず、Shopifyの管理画面で「これからこのドメインを使います」という宣言をします。管理画面の「設定」>「ドメイン」へ進み、「既存のドメインを接続する」をクリック。そして、あなたが所有しているドメイン名(例:`yourstore.com`)を入力し、画面の指示に従って追加します。
DNS設定に必要な情報を確認
Shopifyにドメインを追加すると、次にドメイン管理サービス側で設定すべき情報(DNSレコード)が表示されます。具体的には、Shopifyが指定する「Aレコード」と「CNAMEレコード」の2つの値です。この値をコピーするか、画面を開いたまま次のステップに進みましょう。
外部サービスでのDNS設定手順
次に、お名前.comなど、あなたがドメインを取得したサービスの管理画面にログインし、先ほど確認したDNSレコードを設定します。この作業が、ドメインとShopifyサーバーを実際に紐付ける作業となります。
ドメイン管理画面にログイン
お名前.comやXserverドメインなど、利用しているドメイン管理サービスのウェブサイトにアクセスし、ログインします。メニューの中から「DNS設定」や「ドメイン設定」といった項目を探し、Shopifyに接続したいドメインの設定画面を開きます。
Aレコードの変更
DNS設定画面で、まず「Aレコード」を変更します。これは、ドメインの「住所」をShopifyの「番地」に向けるような設定です。
- ホスト名(または名前):
@(もし@が使えない場合は空欄のまま) - 値(またはIPアドレス):
23.227.38.65
既存のAレコードがあれば、この値に書き換えます。
CNAMEレコードの変更
次に、「CNAMEレコード」を変更します。これは、`www`付きのアドレスをShopifyに向けるための設定です。
- ホスト名(または名前):
www - 値(またはドメイン名):
shops.myshopify.com
こちらも、既存の`www`のCNAMEレコードがあれば、この値に書き換えます。設定を保存すれば、外部サービス側の作業は完了です。
Shopify側での最終確認
DNSレコードの変更が完了したら、再びShopifyの管理画面に戻り、接続が正しく行われたかを最終確認します。設定がインターネット全体に反映されるまでには、少し時間がかかる場合があります。
接続を確認ボタンをクリック
Shopifyのドメイン設定画面に戻り、「接続を確認する」ボタンをクリックします。DNS設定が正しく反映されていれば、ステータスが「接続済み」に変わります。これで、あなたの独自ドメインでShopifyストアが表示されるようになります。
SSL証明書の有効化
ドメインが正しく接続されると、Shopifyが自動でSSL証明書(通信を暗号化する仕組み)を発行・有効化してくれます。これにより、サイトのURLが「https://」から始まり、ブラウザに鍵マークが表示されるようになります。この処理にも数時間かかる場合があります。
反映まで最大48時間
DNS設定の変更がインターネット全体に行き渡るまでには、通常数時間、最大で48時間ほどかかることがあります。「接続を確認する」を押してもすぐに反映されない場合は、慌てずに少し時間を置いてから、再度確認してみてください。
まとめ
外部で取得した独自ドメインをShopifyに接続する手順は、以下の3ステップです。
- Shopify側でドメインを追加し、設定値を確認する。
- ドメイン管理サービス側で、指定されたAレコードとCNAMEレコードに変更する。
- Shopify側で接続を確認し、反映を待つ。
専門用語が多くて難しく感じるかもしれませんが、手順通りに進めれば誰でも設定できます。この設定を完了させることで、あなたのストアは本格的なブランドとして、大きな一歩を踏み出すことができるでしょう。
























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