Shopifyペイメントの基本
ECサイトの開設準備で、多くの事業者がつまずきがちなのが決済システムの導入です。Shopifyペイメントは、その複雑なプロセスを劇的にシンプルにする、Shopifyユーザーのための公式決済サービスです。
Shopify公式の決済サービス
Shopifyペイメントとは、Shopifyが自社で提供する、ECサイトの決済機能をまるごと提供するサービスです。クレジットカード決済をはじめ、多様な支払い方法を、Shopifyの管理画面から簡単な設定だけで有効化できます。まさに、Shopifyストアのために作られた、最も簡単で最適な決済システムと言えます。
外部サービスとの違い
通常、ECサイトでクレジットカード決済を導入するには、StripeやPayPalといった外部の決済代行会社と別途契約し、審査を受け、サイトと連携させるという複雑な手順が必要です。Shopifyペイメントは、これらの面倒な手続きを一切不要にし、Shopifyのアカウント開設と同時に決済機能を使えるようにする点が大きな違いです。
簡単な有効化プロセス
Shopifyペイメントの導入に、専門知識は必要ありません。Shopifyの管理画面から、ストアの基本情報や事業情報、銀行口座情報などを入力するだけで、有効化のプロセスは完了です。申し込みや審査といった待ち時間がほとんどなく、最短で即日からクレジットカード決済の受付を開始できます。
導入による3つの大きなメリット
Shopifyペイメントを利用することは、単に設定が簡単というだけでなく、コスト面や利便性において、事業者にとって計り知れないメリットをもたらします。
① 取引手数料が無料になる
最大のメリットは、Shopifyに支払う取引手数料（Transaction Fee）が0円になることです。通常、外部の決済ゲートウェイを利用すると、カード会社に支払う「決済手数料」に加えて、Shopifyに支払う「取引手数料」（0.6%〜2.0%）が別途発生します。Shopifyペイメントを使えば、この追加コストが一切かからなくなります。
② 審査が不要で即日導入可能
前述の通り、外部の決済代行会社のような事前の利用審査がありません。ストアの基本設定を完了させるだけで、すぐに決済機能を利用開始できます。これにより、ビジネスの立ち上げスピードを大幅に加速させることが可能です。「サイトはできたのに、決済の審査待ちでオープンできない」といった事態を避けられます。
③ 多様な決済方法に対応
Shopifyペイメントを有効化するだけで、主要なクレジットカード（Visa, Master, Amex）に加え、Apple Pay、Google Pay、Shop Payといった、スピーディーなエクスプレスチェックアウトにも自動で対応します。さらに、設定を追加すればコンビニ決済や銀行振込など、日本独自の決済方法も利用可能です。
決済手数料の仕組み
Shopifyペイメントを利用する際にかかるコストは、基本的に商品が売れた時に発生する「決済手数料」のみです。この手数料の仕組みを正しく理解しておきましょう。
プラン別のクレジットカード手数料
クレジットカード決済の手数料率は、契約しているShopifyの料金プランによって異なります。上位プランほど、手数料率は低く設定されています。
- ベーシックプラン：3.55%
- スタンダードプラン：3.4%
- プレミアムプラン：3.25%
※上記は国内発行カードの場合。海外発行カードやJCBなどは手数料率が異なります。
その他の決済方法の手数料
コンビニ決済や銀行振込などを追加した場合、それぞれ個別の手数料が設定されています。例えば、コンビニ決済では、取引ごとに一律の手数料（例：190円）がかかります。これらの手数料は、クレジットカード決済の手数料とは別にかかるため、導入前に確認が必要です。
入金サイクルと振込手数料
Shopifyペイメント経由の売上は、まとめて指定の銀行口座に入金されます。日本の事業者向けの入金サイクルは、毎週金曜日の週次払いが基本です。この際の振込手数料は無料となっており、余計なコストがかからない点も大きな魅力です。
まとめ
Shopifyペイメントは、Shopifyでネットショップを運営する上で、最も簡単・迅速・低コストな決済ソリューションです。特に、「取引手数料が無料になる」「面倒な審査なしで即日導入できる」という2点は、他の決済方法にはない圧倒的なメリットと言えます。特別な理由がない限り、Shopifyでストアを開設するすべての事業者は、まずShopifyペイメントを有効化することをおすすめします。これにより、あなたは決済システムの複雑な悩みから解放され、ビジネスの成長に集中することができるでしょう。
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